闘志を燃やせ?オニーサンスイッチ!


第1問。担当:3年全員(留年は含まない)、五十音:ま
「枕の代わりが俺のひざ」部分点:膝
スイッチ担当は、やりたくて仕方なかった伊勢崎になった。すると伊勢崎は、あ段って何だと言わんばかりの顔で助けを求めてきた。頼城は伊勢崎の所へと行き、コソッと教えた。
「…敬、あ段とは〝あかさたな〟のことだ。五十音表を辿れば分かるさ」
「なるほどなるほど……」
「まの場合、あ段に当たるな」
「おぉ!サンキュー紫暮!」
「どういたしまして、だな」
3年達は、良かった良かったと保護者感覚になっていた。改めて伊勢崎はボタンを押す準備をし、
「じゃあいくぞー!オニーサンスイッチ、『ま』!」
と紫暮に教えてもらったあ段のボタンを押した。
3年達は、まず矢後を捉え、正義の膝の上に頭を置いた。この時久森は、あっ…矢後head再び…とバレないように密かに笑っていた。そして矢後は、苦虫を噛み潰したような顔で目を閉じた。頼城達はもうやることはないので、その周りに散らばり座った。なかなか伝わりそうで伝わらなさそうなジェスチャーは、後輩達に伝わったのだろうか。ジェスチャーが終わった途端、誇らしげに北村が手を挙げた。
「はい倫理くんどーぞ!」
「いきますよ〜?……矢後サンの末路☆」
そう言った時、周りが一瞬凍り付いたかと思うくらいに静まり返った。そして、事の重大さに気付いた久森は
「倫理くん?!!?!」
と言った。
「あれぇ?違いましたか??」
もはや安定の域だな、と浅桐は×印ボタンを押した。あれを末路と答えるのはまだ早いなと斎樹は、真剣に考察していた。その会話を耳にした佐海は、伊勢崎とある意味似てる気がする…と突っ込みに入れない状況にいた。
「気を取り直してもっかいやろ!」
北村の珍解答をよそにして、解答するよう促した。今度は霧谷が手を挙げた。妙に目が輝いているようにも見える。
「どうぞ柊!答えちゃって!」
「膝枕してる志藤サン」
「これはどうよ!?」
伊勢崎が振り返ると、不正見逃さないマン達は審議に入っていた。膝は入っているが、枕も入っているのでどうしようかと悩んでいるようだ。
「柊が答えたのは嬉しいが、一応チーム内だ。口出しは出来ない。どうしたものか…」
「…どーもこーもねェだろうよ」
浅桐は判定機を持ち、オマケなと言って○印ボタンを押した。正解だと知った頼城は、まるで我が子がかけっこで1位を獲ったような顔と熱意でガッツポーズをした。
「柊ううううう!!!!よくやったな!!」
頼城は、霧谷の方へと走って行き抱きしめた。霧谷は痛い、紫暮痛い、死ぬから、俺の腕死ぬからと言った。彼の顔を見るともう既に死んでいる顔だった。そしてラ・クロワチームに1点が追加されたのだった。


さてここからは、「このままだと彼らの終わりが見えなくなるからやめてね☆」とピースサイン+ウィンクした神ヶ原衛のstopがかかり、問題とその珍解答及び突っ込みのみとなるが、想像力をフル回転させて読んで欲しい。
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