零と会ってから
家に居てはいけない時、殴られた時
彼女の元へと逃げるように向かった
オレに与えてくれたカラスが導いてくれる

彼女と居る時がずっと続けばいいのに
そう願ってしまったから
バチが当たったのかもしれない

背中に走る熱、赤い血
狂ったようにオレを罵倒し泣き叫ぶ母
殺しておけばよかった、オレがいるから
不幸だと喚き散らしている

『人ってのは自分の為なら、
簡単に非情になれるのさ
女子供だろうが、殺す』

「不幸と嘆くくらいなら」

そうか、あの人は正しかったのか
オレの影からカラスの鳴き声が
痛みを堪えながら、転がっていた脇差を掴むと
ソレに向かって迷いなく振りかぶった

「もっと早く貴様を殺せばよかった」





「未遂か。まぁ、精神的に不安定だからな
もう“戻って”はこれないだろうなぁ
ん？あぁ、お前は良くやったよ」

カラスの頭を撫でると幻十郎の側へ
飛んでいった

「……さぁて、これからどうするかね
幻十郎や」




解説

幻十郎は母を殺していません。ギリ未遂
（寸前にカラスが防いだ後に逃亡）
（母親の男は殺しています）
元々精神が不安定な母親は幻十郎が自分を
殺しにくる幻覚をずっと見てしまう程
悪化してしまった

夢主・生まれつき霊媒体質だった為
家族以外に虐げられて育った。家族が病死後は
神の捧げ物として氾濫する川に
封じかけられていた女神に体を与える事で生存
（ミヅキの気持ちは痛いほど分かるので
個人的に仲良くなりたい）