雨
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
一つに結われた赤い髪が揺れた。
不機嫌そうな男はオレを見るを鼻で笑った
気絶している零を抱き上げる
「零に触るな!!!」
腰に差している刀を抜いて振りかぶった
軽々と避けると人差し指と親指を弾いた
巨大な札がいきなり飛んで来た
札はオレに当たる寸前に消えた
なんだ、アレは…
「フンっ、己の力量も分からぬ阿呆ゥが
童など斬る価値もないわ」
「ッ!!」
「……付いてこい」
「え…」
「コイツは死にはせん。死ねぬ質だからな
だが、痛いのは変わりはない」
男はそれだけ言うと歩き出した
オレはついて行くのがやっとだった
霧が濃い山の中を歩いて行く
寺院のような建物が見えた
「ここの和尚と零は古くからの
付き合いだ。あとはソイツに任せればいい」
男の影から烏が現れると寺院の中に
飛んでいってしまった
「アンタ、まさか…」
「坊主」
「なんだ」
「“あの女”を、まだ憎むか?」
「!」
男はジッとオレを見た
唇を噛み締めて、手のひらを握りしめる
「母から虐げられていた
幻十郎は、この背中の傷と共に死んだ!!
オレは零の弟子だ
そんな事に時間を割くなんてしてやるもんか
早く強くなって零を守るんだ」
「…そうだな。零を
守ってやってくれ」
零を下ろした男は
少しだけ悲しい顔でオレの頭を撫でると
霧の濃い山の中へ帰ってしまった
と、同時に奥から和尚が走ってきた
次の日、オレは朝早く目が覚めて
寺院の外に出た。相変わらず霧が濃い
叩きつける雨は小雨に代わっていた
「アイツは目が覚めたか?」
木にもたれ掛かり煙管を咥えていた
零が咥えているのと同じだ
「…会っていかないのか?」
「………」
首を振ると寺院の方を見つめた
「なぁ、アンタはオレなのか」
「……」
「その煙管も髪紐も零のと同じだ
それに、式神のカラスも…「オレが
誰であろうと貴様には関係ない」
オレに背を向けて歩き出した男を
守るように霧がまた一層と濃くなった
寺院に帰ると、彼女は書物を読んでいた
「ああ、おかえり幻十郎
寒かっただろう?」
「大丈夫、平気だ」
「そう?」
隣に座ると山の方を見た
「零」
「ん?」
「自分と瓜二つの妖怪って居るのか?」
「自分と瓜二つ?聞いた事ないな
まぁ、変化の類が得意な妖が出たなら
可能性としては無きもあらず、だが
狐にでも化かされたか?」
「いや、………別に」
解説
夢主・斬ったと同時に腹に毒を塗られた
刀をぶっ刺された。幻十郎には何も言わずに
出てきたのに見つかって内心驚いている
幻十郎・倒れている夢(予知夢)を見て
全力で氣を辿って探し当てた
不思議な出来事がありすぎて知恵熱出そう
幻十郎?零と幻十郎を助けた
幻十郎に似た男。実は大分と先の未来から
意図せずに来てしまった本人
不機嫌そうな男はオレを見るを鼻で笑った
気絶している零を抱き上げる
「零に触るな!!!」
腰に差している刀を抜いて振りかぶった
軽々と避けると人差し指と親指を弾いた
巨大な札がいきなり飛んで来た
札はオレに当たる寸前に消えた
なんだ、アレは…
「フンっ、己の力量も分からぬ阿呆ゥが
童など斬る価値もないわ」
「ッ!!」
「……付いてこい」
「え…」
「コイツは死にはせん。死ねぬ質だからな
だが、痛いのは変わりはない」
男はそれだけ言うと歩き出した
オレはついて行くのがやっとだった
霧が濃い山の中を歩いて行く
寺院のような建物が見えた
「ここの和尚と零は古くからの
付き合いだ。あとはソイツに任せればいい」
男の影から烏が現れると寺院の中に
飛んでいってしまった
「アンタ、まさか…」
「坊主」
「なんだ」
「“あの女”を、まだ憎むか?」
「!」
男はジッとオレを見た
唇を噛み締めて、手のひらを握りしめる
「母から虐げられていた
幻十郎は、この背中の傷と共に死んだ!!
オレは零の弟子だ
そんな事に時間を割くなんてしてやるもんか
早く強くなって零を守るんだ」
「…そうだな。零を
守ってやってくれ」
零を下ろした男は
少しだけ悲しい顔でオレの頭を撫でると
霧の濃い山の中へ帰ってしまった
と、同時に奥から和尚が走ってきた
次の日、オレは朝早く目が覚めて
寺院の外に出た。相変わらず霧が濃い
叩きつける雨は小雨に代わっていた
「アイツは目が覚めたか?」
木にもたれ掛かり煙管を咥えていた
零が咥えているのと同じだ
「…会っていかないのか?」
「………」
首を振ると寺院の方を見つめた
「なぁ、アンタはオレなのか」
「……」
「その煙管も髪紐も零のと同じだ
それに、式神のカラスも…「オレが
誰であろうと貴様には関係ない」
オレに背を向けて歩き出した男を
守るように霧がまた一層と濃くなった
寺院に帰ると、彼女は書物を読んでいた
「ああ、おかえり幻十郎
寒かっただろう?」
「大丈夫、平気だ」
「そう?」
隣に座ると山の方を見た
「零」
「ん?」
「自分と瓜二つの妖怪って居るのか?」
「自分と瓜二つ?聞いた事ないな
まぁ、変化の類が得意な妖が出たなら
可能性としては無きもあらず、だが
狐にでも化かされたか?」
「いや、………別に」
解説
夢主・斬ったと同時に腹に毒を塗られた
刀をぶっ刺された。幻十郎には何も言わずに
出てきたのに見つかって内心驚いている
幻十郎・倒れている夢(予知夢)を見て
全力で氣を辿って探し当てた
不思議な出来事がありすぎて知恵熱出そう
幻十郎?零と幻十郎を助けた
幻十郎に似た男。実は大分と先の未来から
意図せずに来てしまった本人