廻③
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「(悪い人ではない…)」
ナコちゃん達と、なんだかんだで話したり
コミュニケーション取っているし
ヒーホーくんの戯れに付き合ったり
「(………なんだか、豪鬼師匠
思い出すな…)」
言葉が少なすぎるから勘違いされてしまう
だが、ちゃんと読み取れば、優しさや
相手を心配している事が分かる
「おい」
「!」
振り返ると不機嫌そうな顔をした
牙神さんが立っていた
手には食器
「…美味かった。ご馳走様」
そう言って、私に食器を渡すと
足早に去った
〈…彼奴…完食しているな〉
「ですね。よかったよかった」
〈………〉
小娘の姿が目に映ると、思い出す
零の別れ際の言葉を、姿を
『幻十郎、“私”を頼んだ
生きて、護って』
そう言って、オレを自らの
影の中に閉じ込めると彼女の気配が消えた
最後に微かに見えたのは
血の色をした氷のような何かに
貫かれた彼女の姿だった
いつまで暗闇に居たのか分からない
ただひたすらに此処は冷たくて
梅鶯毒を抱えて、いつのまにか眠ってしまった
ただ、一度だけ目覚めた事がある
幻十郎、と声がした。名前を呼ばれた
頭の奥で何かが弾けたような音がして
オレは暗闇の世界から飛び出していた
背中を斬られた零と
似た姿の女が息も絶え絶えで
日本刀を構えていた
異業の姿をした何かが、斬ったのだ彼女を
日本刀から鮮血が滴り落ちる
『見た事がない刀。“牙神”でも“村雨丸”でも
あれは、なんだ…それに、これだけ
氣を解放し続けてているのに
傷の治りが遅すぎる』
勢いよく振り降ろされた刀を、女は
躊躇いなく掴んだ。右手からまた血が滴る
苦痛に歪んだ顔が見えた
『……少しだけ、力を貸してやる
……死に晒せ』
『………』
声がした。懐かしい声
声がする方に手を伸ばした
誰かが掴んだ
光の粒が集まって姿を作っていく
『零…』
『幻十郎、護ってくれたんだな
ありがとう……また、頼むよ』
オレをキツく抱きしめて、彼女は消えた
同時に、黒い世界が消えてゆく
彼女と瓜二つの女が梅鶯毒を構えていた
ワケが分からない。なぜ、どうして。
あの刀ではなく、梅鶯毒を持っている
なぜ目の前の輩から、ミヅキの気配がする?
オレはどこに来てしまったのだろう
「なんて顔しているんですか」
「ナコルル」
盆を持った彼女はオレの横に座ると
湯呑みを差し出した
「何を考えているのですか?
そんな怖い顔をして」
「…別に」
「ミヅキの魂ですか?」
「……」
湯呑みを掴むと茶を飲んだ
ちょうどいい温かさだった
「オレ達はミヅキの魂を完璧に
消し去った。彼女の呪いも消えて…
オレ達はしばらく枯華院で休んでいた
………だが、ヤツは生きている
どうなっている?誰が消し去った魂を
元に戻した?アンブロジアか?天草四郎か?」
「……あらゆる時空から負の魂が融合して
一体化した存在、ウェンカムイという存在が
います。ミヅキの魂が消し去る間際に
吸収されていれば…ですが呪いは
消えた、と言っていましたね?」
「……。呪いが…再発していた?
まさか、あの時…」
「何があったのですか?」
「……いきなり、何かに襲われた
零はオレを影に閉じ込めて護った
気がつけば、ここに」
ナコちゃん達と、なんだかんだで話したり
コミュニケーション取っているし
ヒーホーくんの戯れに付き合ったり
「(………なんだか、豪鬼師匠
思い出すな…)」
言葉が少なすぎるから勘違いされてしまう
だが、ちゃんと読み取れば、優しさや
相手を心配している事が分かる
「おい」
「!」
振り返ると不機嫌そうな顔をした
牙神さんが立っていた
手には食器
「…美味かった。ご馳走様」
そう言って、私に食器を渡すと
足早に去った
〈…彼奴…完食しているな〉
「ですね。よかったよかった」
〈………〉
小娘の姿が目に映ると、思い出す
零の別れ際の言葉を、姿を
『幻十郎、“私”を頼んだ
生きて、護って』
そう言って、オレを自らの
影の中に閉じ込めると彼女の気配が消えた
最後に微かに見えたのは
血の色をした氷のような何かに
貫かれた彼女の姿だった
いつまで暗闇に居たのか分からない
ただひたすらに此処は冷たくて
梅鶯毒を抱えて、いつのまにか眠ってしまった
ただ、一度だけ目覚めた事がある
幻十郎、と声がした。名前を呼ばれた
頭の奥で何かが弾けたような音がして
オレは暗闇の世界から飛び出していた
背中を斬られた零と
似た姿の女が息も絶え絶えで
日本刀を構えていた
異業の姿をした何かが、斬ったのだ彼女を
日本刀から鮮血が滴り落ちる
『見た事がない刀。“牙神”でも“村雨丸”でも
あれは、なんだ…それに、これだけ
氣を解放し続けてているのに
傷の治りが遅すぎる』
勢いよく振り降ろされた刀を、女は
躊躇いなく掴んだ。右手からまた血が滴る
苦痛に歪んだ顔が見えた
『……少しだけ、力を貸してやる
……死に晒せ』
『………』
声がした。懐かしい声
声がする方に手を伸ばした
誰かが掴んだ
光の粒が集まって姿を作っていく
『零…』
『幻十郎、護ってくれたんだな
ありがとう……また、頼むよ』
オレをキツく抱きしめて、彼女は消えた
同時に、黒い世界が消えてゆく
彼女と瓜二つの女が梅鶯毒を構えていた
ワケが分からない。なぜ、どうして。
あの刀ではなく、梅鶯毒を持っている
なぜ目の前の輩から、ミヅキの気配がする?
オレはどこに来てしまったのだろう
「なんて顔しているんですか」
「ナコルル」
盆を持った彼女はオレの横に座ると
湯呑みを差し出した
「何を考えているのですか?
そんな怖い顔をして」
「…別に」
「ミヅキの魂ですか?」
「……」
湯呑みを掴むと茶を飲んだ
ちょうどいい温かさだった
「オレ達はミヅキの魂を完璧に
消し去った。彼女の呪いも消えて…
オレ達はしばらく枯華院で休んでいた
………だが、ヤツは生きている
どうなっている?誰が消し去った魂を
元に戻した?アンブロジアか?天草四郎か?」
「……あらゆる時空から負の魂が融合して
一体化した存在、ウェンカムイという存在が
います。ミヅキの魂が消し去る間際に
吸収されていれば…ですが呪いは
消えた、と言っていましたね?」
「……。呪いが…再発していた?
まさか、あの時…」
「何があったのですか?」
「……いきなり、何かに襲われた
零はオレを影に閉じ込めて護った
気がつけば、ここに」
