第2話 再会
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少し時を遡る。
「ちょっと買いすぎちゃった」
学校の帰り際、##NAME1##は夕飯のために並盛商店街で買い物をして帰っていた。
雲雀家では母親も父親も仕事の都合上家にいることが少なく、姉と弟ほぼ二人で暮らしている状態だった。
そこで雲雀家の家事は##NAME1##がすべて請け負っていた。
「すごく重くなっちゃったわ…」
二人の分だけで良いというのについついたくさん買ってしまう癖のある##NAME1##は両手にスーパーの袋を食い込ませながら歩いていた。
どうしてビニール袋ってこんなに痛いのかしら?とどうでも良いことを考えてしまうくらいだった。
「並中に行こうかしら」
出身校である並盛中学校が突然懐かしくなった、というのもあるが、家よりも近い並中に寄ってあわよくば恭弥が半分持ってくれるかもしれないという期待の方が大きく思い付いたことだった。
学校の鞄も抱えつつ何とか並中までたどり着いた。
懐かしさに心ワクワクしながら校舎内に入っていく。
授業も終わっている頃だし、恭弥はどこにいるのだろうと軽く教室を覗いてみたりしながら進んでみるがなかなか見つからない。
それに並盛学園の制服が目立つのか、周りからはヒソヒソとお嬢様学校の生徒じゃない?とか金持ちなのかなー?など様々な声が飛び交った。
一人じゃ見つけられないことを悟ると##NAME1##は近くを通りかかった男子生徒に聞くことにした。
「ごめんなさい。あの、雲雀恭弥を探しているのだけど教室がわからなくて…教えてもらえないかしら?」
「ひ、ヒバリさんですか!?や、やめといた方が良いですよ!」
男子生徒は慌てて##NAME1##を制止するが当の本人は首をかしげる。
不審者と思われているのかも知れないと思った##NAME1##は弁解を図った。
「ああ、私は雲雀恭弥の姉なの。少し用があるのよ」
「お、お姉さんですか!?す、すみません!た、たぶん応接室にいらっしゃるんじゃないかと思います!し、失礼します…!」
男子生徒はなぜか竦み上がって敬礼でもしそうな勢いで話すとすごいスピードで走り去ってしまった。
「お礼も言えなかったわ…」
とりあえず応接室にいるかもしれないという収穫はあったので応接室に行くことにした。
「ええっと…確かあそこよね。あったあった」
扉の上の方に掲げられているプレートに応接室の文字が書かれている。
少し天然の入った##NAME1##にはなぜ自分の弟が応接室にいるのかなんて特に考えるわけでもなく、ただそこに向かえば恭弥に会える、という思いしかなかったのだ。
「開いてるわね」
応接室の扉は中途半端に開いていて、##NAME1##は中を覗いたら驚きの光景が目に止まった。
「恭弥!!」
赤ん坊二人に向かって雲雀が愛用のトンファーを降り下ろそうとしている瞬間だった。
「「!!!」」
##NAME1##が名前を呼ぶと彼の動きはピタリと止まる。
「あ、あなたは……」
##NAME1##が二人をそっと後ろから抱き寄せた時に、腕の中で何か聞こえたが##NAME1##はそれどころではなかった。
弟がこんなに小さい赤ん坊に暴力を振るおうとしていたなんて…
「恭弥、あなた何をしようとしていたの」
「別に…遊んでただけだよ…」
雲雀はどう考えても苦し紛れな言い訳をする。
「ああ、そうだったの!やだ、私ったら勘違いしちゃって。ごめんなさいね、恭ちゃん」
が、天然な##NAME1##にとっては雲雀の言葉は嘘偽りのないものだった。
そして腕の中から二人を解放した。
「だから、それで呼ばないでよ姉さん」
恥ずかしがる(というより心底嫌がってる)雲雀をよそに##NAME1##は足下の赤ん坊を笑顔で見た。
すでに顔見知りのリボーンに挨拶を交わし、昨日猫を助けたときの赤ん坊に自己紹介をした。
それから間もなくして草壁が##NAME1##に紅茶を出した。
草壁が奥の部屋へ戻り、ソファーに腰かける四人が残されて雲雀は不満そうに「…人が多い」とボソッと呟いた。
第2話