ピエロ
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「まだいるかな、エース君…」
10年ぶりのゴア王国
とても懐かしい感じがした
「リース、今日も頼んだよ」
「はい、カシスさん」
あれから10年
久しぶりに会うと緊張するな…
私の足は自然とあの丘に向かっていた
きっとそこにいるはずだと信じて
「エース君」
「リース…か?」
「久しぶり!!」
ほらね、やっぱりいた
久しぶりにあったエース君はとてもかっこよくなっていてもう少年ではなく、立派な青年だった
「リース!!」
「きゃ!!」
エースくんに飛びつかれ、そのまま後ろに倒れ込んでしまった
「おせーよ!!もうこねーのかと思った…」
「ごめんね、こればっかりは運だから」
「まあ、来てくれたから許す」
「ありがとう」
不思議とエース君から抱きつかれても嫌じゃなかった。むしろもっとこうしていたいと思ってしまった。
その思いが通じたのかエース君の私を抱きしめる力が強まった時、途端に体中に激痛が走った
「あ”ぁ”っ!!」
「!!リース!?」
尋常じゃない私の叫び声にエース君が驚いて体を離した
「ご、ごめん…ちょっと痛くって…」
「怪我…でもしてんのか?」
「大丈夫だよ?何でもないから」
私は得意の笑顔を貼り付ける
本当は痛くて冷や汗がとまらない
「…ごめん、リース」
「え?
!!エース君!?」
「っだよ、これ…」
「…」
急に私の服をめくったエース君
そして信じられないような顔をした
それもそうだ
だって私の体は見えないところは赤だったり、紫だったり青だったりって、肌の色がわからないくらいになっているんだから
「なあ、この10年間何があったんだよ」
「なんにもないよ。
これは芸の練習中についたものだから」
嘘だ
本当は今の仲間たちにされたもの
カシスさんは次の座長を私にしてくれようとしていた。だけど周りが納得しなかった。
それもそのはず
私よりもずっと前からいる人たちを差し置いて私が座長になるなんて気に入らないもの。
それから芸の練習の合間に偶然を装っては攻撃を仕掛けてくる。
最近では集団リンチとかもあったなー…
「んで、嘘つくんだよ」
今にも泣き出しそうなつらそうな声
そんな顔しないで?
私はあなたの笑顔がすき
「嘘なんて一つもついてないよ。
大丈夫だから」
「―――っ!少しは頼れよ、馬鹿リース!!」
エース君は怒って去っていってしまった
あれから一週間
エース君には一回も会えていなかった
今日でこの国では最後の公演
どうしても会って話がしたかった
「リース、気を引き締めろよ」
「はい」
今は仕事に集中だ
今日は私の一大大仕事
命綱なしで一輪車で綱渡り
何度も練習してきたけど油断は命取り
練習とは違ってしたにマットはない
一歩ずつ階段を上っていく
登り切り、一輪車にまたがる
これが終わったらエース君を探しに行こう
大きく深呼吸してこぎ出す
手に持った棒でバランスをとりながら前進する
しかし、急に視界がぐらついた
「「きゃああああああああ!!!」」
客席から悲鳴があがる
あ…私、今落ちているんだ…
振り返った視線の先には手にナイフを持った仲間の姿
なるほど、ロープを切ったのか
このままいけばおそらく床とこんにちはだ
痛いだろうなー…
てか、いきてられるかなー
もしかしてさっき私フラグ立てちゃってた?
あーあ…
…エース君…
走馬燈のように駆け巡る20年間の思い出はなぜかほんの一週間しか一緒にいなかったエース君で埋め尽くされていた
あいたい
会いたい
逢いたい
「リース!!」
幻聴?
あなたの声が聞こえる
地面が近づき、痛みの衝撃に構えたがいっこうに痛みが襲ってこない
その代わり暖かいなにかに包まれていた
「リース…」
「エース…君?」
仮面越しに見えたのはエース君だった
「バカ、心配させんな…」
私を抱きしめる腕が強くなった
「ご、ごめんね、失敗しちゃった!
大丈夫だよ、私は大丈夫」
「リース」
立ち上がろうとしたら正面から抱きしめられた
「なぁ、いつも仮面で隠していた素顔見せてくれよ」
「え…」
「客席に見せないその仮面の下」
「だ、だめ!」
この仮面を取られる訳にはいかない
きっと今、この仮面を取られてしまえば私の中で何かが崩れてしまう
「リース、痛いときには痛いっていってくれ。つらいときは泣いてくれ。胸くらい貸してやるから。なにも…恥ずかしいことなんてないからよ」
違うの
私はピエロだから
この仮面をかぶり続ける限り、私は泣いてはいけない
「痛くもないし、つらくもないよ」
なんとか笑おうとしたがうまく口角が上がっていないのは自分でもわかった
「大丈夫、大丈夫だから
楽しくもないのにうまく笑える訳がないだろ?
うまく笑おうとなんてしなくていい
もう二度とおれに嘘をつかないでくれ」
やめて
仮面が…はがれてしまう…
「怖がらなくていい、大丈夫だ
もう感情をこらえるな
お前が辛いなら、苦しいなら、俺も一緒に泣いてやるから」
完全にはがれてしまった仮面
「リースの顔、初めて見た。
すげー綺麗…」
仮面越しではないエース君の顔
まっすぐ私を見る目はとても優しかった
「エース君…エース君…」
迷子の子供のようにエース君にすがりついた
「リース」
エース君はそっと背中をたたくだけ
「こわっ…怖かった…
死んじゃうのかなって…もうエース君に会えないのかなって…」
「うん」
「ピエロになるたびに、自分が自分じゃなくなっていくみたいで…
でも、でも…エース君が…エースが見つけてくれた…!私が忘れていた私の素顔」
「どこにいたって、いつだって、俺がお前を見つけてやる」
大丈夫だから安心しろ
そう言って優しくだきしめてくれるエース
”大丈夫”
あなたのからのこの言葉はまるで魔法のよう
すべての苦しみから解放され、安らぎを与えてくれる
「リース、俺はお前が欲しい。このまま離れるなんて嫌だ。海賊らしくこのまま奪っちまってもいいか?」
「うん!うん…!
連れてって!
エースと一緒に行きたい!
あなたの見る世界を私も隣で見たい…!」
10年ぶりのゴア王国
とても懐かしい感じがした
「リース、今日も頼んだよ」
「はい、カシスさん」
あれから10年
久しぶりに会うと緊張するな…
私の足は自然とあの丘に向かっていた
きっとそこにいるはずだと信じて
「エース君」
「リース…か?」
「久しぶり!!」
ほらね、やっぱりいた
久しぶりにあったエース君はとてもかっこよくなっていてもう少年ではなく、立派な青年だった
「リース!!」
「きゃ!!」
エースくんに飛びつかれ、そのまま後ろに倒れ込んでしまった
「おせーよ!!もうこねーのかと思った…」
「ごめんね、こればっかりは運だから」
「まあ、来てくれたから許す」
「ありがとう」
不思議とエース君から抱きつかれても嫌じゃなかった。むしろもっとこうしていたいと思ってしまった。
その思いが通じたのかエース君の私を抱きしめる力が強まった時、途端に体中に激痛が走った
「あ”ぁ”っ!!」
「!!リース!?」
尋常じゃない私の叫び声にエース君が驚いて体を離した
「ご、ごめん…ちょっと痛くって…」
「怪我…でもしてんのか?」
「大丈夫だよ?何でもないから」
私は得意の笑顔を貼り付ける
本当は痛くて冷や汗がとまらない
「…ごめん、リース」
「え?
!!エース君!?」
「っだよ、これ…」
「…」
急に私の服をめくったエース君
そして信じられないような顔をした
それもそうだ
だって私の体は見えないところは赤だったり、紫だったり青だったりって、肌の色がわからないくらいになっているんだから
「なあ、この10年間何があったんだよ」
「なんにもないよ。
これは芸の練習中についたものだから」
嘘だ
本当は今の仲間たちにされたもの
カシスさんは次の座長を私にしてくれようとしていた。だけど周りが納得しなかった。
それもそのはず
私よりもずっと前からいる人たちを差し置いて私が座長になるなんて気に入らないもの。
それから芸の練習の合間に偶然を装っては攻撃を仕掛けてくる。
最近では集団リンチとかもあったなー…
「んで、嘘つくんだよ」
今にも泣き出しそうなつらそうな声
そんな顔しないで?
私はあなたの笑顔がすき
「嘘なんて一つもついてないよ。
大丈夫だから」
「―――っ!少しは頼れよ、馬鹿リース!!」
エース君は怒って去っていってしまった
あれから一週間
エース君には一回も会えていなかった
今日でこの国では最後の公演
どうしても会って話がしたかった
「リース、気を引き締めろよ」
「はい」
今は仕事に集中だ
今日は私の一大大仕事
命綱なしで一輪車で綱渡り
何度も練習してきたけど油断は命取り
練習とは違ってしたにマットはない
一歩ずつ階段を上っていく
登り切り、一輪車にまたがる
これが終わったらエース君を探しに行こう
大きく深呼吸してこぎ出す
手に持った棒でバランスをとりながら前進する
しかし、急に視界がぐらついた
「「きゃああああああああ!!!」」
客席から悲鳴があがる
あ…私、今落ちているんだ…
振り返った視線の先には手にナイフを持った仲間の姿
なるほど、ロープを切ったのか
このままいけばおそらく床とこんにちはだ
痛いだろうなー…
てか、いきてられるかなー
もしかしてさっき私フラグ立てちゃってた?
あーあ…
…エース君…
走馬燈のように駆け巡る20年間の思い出はなぜかほんの一週間しか一緒にいなかったエース君で埋め尽くされていた
あいたい
会いたい
逢いたい
「リース!!」
幻聴?
あなたの声が聞こえる
地面が近づき、痛みの衝撃に構えたがいっこうに痛みが襲ってこない
その代わり暖かいなにかに包まれていた
「リース…」
「エース…君?」
仮面越しに見えたのはエース君だった
「バカ、心配させんな…」
私を抱きしめる腕が強くなった
「ご、ごめんね、失敗しちゃった!
大丈夫だよ、私は大丈夫」
「リース」
立ち上がろうとしたら正面から抱きしめられた
「なぁ、いつも仮面で隠していた素顔見せてくれよ」
「え…」
「客席に見せないその仮面の下」
「だ、だめ!」
この仮面を取られる訳にはいかない
きっと今、この仮面を取られてしまえば私の中で何かが崩れてしまう
「リース、痛いときには痛いっていってくれ。つらいときは泣いてくれ。胸くらい貸してやるから。なにも…恥ずかしいことなんてないからよ」
違うの
私はピエロだから
この仮面をかぶり続ける限り、私は泣いてはいけない
「痛くもないし、つらくもないよ」
なんとか笑おうとしたがうまく口角が上がっていないのは自分でもわかった
「大丈夫、大丈夫だから
楽しくもないのにうまく笑える訳がないだろ?
うまく笑おうとなんてしなくていい
もう二度とおれに嘘をつかないでくれ」
やめて
仮面が…はがれてしまう…
「怖がらなくていい、大丈夫だ
もう感情をこらえるな
お前が辛いなら、苦しいなら、俺も一緒に泣いてやるから」
完全にはがれてしまった仮面
「リースの顔、初めて見た。
すげー綺麗…」
仮面越しではないエース君の顔
まっすぐ私を見る目はとても優しかった
「エース君…エース君…」
迷子の子供のようにエース君にすがりついた
「リース」
エース君はそっと背中をたたくだけ
「こわっ…怖かった…
死んじゃうのかなって…もうエース君に会えないのかなって…」
「うん」
「ピエロになるたびに、自分が自分じゃなくなっていくみたいで…
でも、でも…エース君が…エースが見つけてくれた…!私が忘れていた私の素顔」
「どこにいたって、いつだって、俺がお前を見つけてやる」
大丈夫だから安心しろ
そう言って優しくだきしめてくれるエース
”大丈夫”
あなたのからのこの言葉はまるで魔法のよう
すべての苦しみから解放され、安らぎを与えてくれる
「リース、俺はお前が欲しい。このまま離れるなんて嫌だ。海賊らしくこのまま奪っちまってもいいか?」
「うん!うん…!
連れてって!
エースと一緒に行きたい!
あなたの見る世界を私も隣で見たい…!」