わたしの軍師さま~きり丸との確執編~
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
その後、庄兵衛の屋敷では偽造した証文が多数見つかった。
すべての悪事を白日の下に晒され、借用者から復讐を恐れた庄兵衛は着の身着のまま町を去った。
きり丸は例のバイトを離れたが、虎吉は働きぶりを認められ、親方に弟子にしてもらったそうだ。
慎太郎は己の罪を振り返り、虎吉に顔向けできない、と一旦は材木屋を辞そうとした。
けれど、事情を把握した親方の説得を受け、店に残った。
今では、責任をもって虎吉を師事しているという。
近々虎吉兄弟を家に引き取ると、後の便りで知った。
***
緩やかな秋風に枝が揺れて紅葉を散らす。
長屋の木戸前を竹箒で掃いている空の耳を、騒がしい声が打つ。
「ほら、天鬼さん!ポイの紙はこうやってくっつけて」
「……こうか?」
「そ、そそ!ちゃんと上手く貼れたじゃないですか。よーし、この調子でもう一つ作ってみましょう!」
「う、うむ」
戸の隙間からそっと窺えば、きり丸と天鬼は肩と肩が触れ合うほどに距離を縮めている。
天鬼が見事内職を成功させれば、きり丸は自分のことのように喜んでいた。
あの事件以降、きり丸は世話を焼くといった体で天鬼にべったり構っている。
(良かったですね。天鬼様、半助さん……)
(ありがとう。きりちゃん……)
兄弟同然のようなふたりを見ていると、湯舟に浸かったように身体の芯から温かくなる。
「……」
ひとしきりその光景に満足してから、空の箒がまた左右に振れ出す。
足許に集まった紅葉が、陽の光に照らされて、目に痛いほど鮮やかだった。
すべての悪事を白日の下に晒され、借用者から復讐を恐れた庄兵衛は着の身着のまま町を去った。
きり丸は例のバイトを離れたが、虎吉は働きぶりを認められ、親方に弟子にしてもらったそうだ。
慎太郎は己の罪を振り返り、虎吉に顔向けできない、と一旦は材木屋を辞そうとした。
けれど、事情を把握した親方の説得を受け、店に残った。
今では、責任をもって虎吉を師事しているという。
近々虎吉兄弟を家に引き取ると、後の便りで知った。
***
緩やかな秋風に枝が揺れて紅葉を散らす。
長屋の木戸前を竹箒で掃いている空の耳を、騒がしい声が打つ。
「ほら、天鬼さん!ポイの紙はこうやってくっつけて」
「……こうか?」
「そ、そそ!ちゃんと上手く貼れたじゃないですか。よーし、この調子でもう一つ作ってみましょう!」
「う、うむ」
戸の隙間からそっと窺えば、きり丸と天鬼は肩と肩が触れ合うほどに距離を縮めている。
天鬼が見事内職を成功させれば、きり丸は自分のことのように喜んでいた。
あの事件以降、きり丸は世話を焼くといった体で天鬼にべったり構っている。
(良かったですね。天鬼様、半助さん……)
(ありがとう。きりちゃん……)
兄弟同然のようなふたりを見ていると、湯舟に浸かったように身体の芯から温かくなる。
「……」
ひとしきりその光景に満足してから、空の箒がまた左右に振れ出す。
足許に集まった紅葉が、陽の光に照らされて、目に痛いほど鮮やかだった。
