8.一年は組へようこそ(前編)
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それはヘムヘムが正午の鐘を鳴らす三十分以上前のこと――
学園長とヘムヘムは少し外した時間を狙って、ランチを食べに食堂に行くのが習慣となっていた。
「食堂のおばちゃーん、ランチお願い!」
「ヘムヘムゥ!」
「あら、学園長とヘムヘム。もうそんな時間なのね。はーい、今用意しますからね」
学園長とおばちゃんのやり取りを聞いて、空はすぐさま盛り付けに取り掛かった。
完成した食膳をテーブルへと運んでいく。
「学園長、ヘムヘム。お待たせしました」
「おお、空ちゃん。ありがとう」
「ヘムゥ」
おばちゃんたちが腕によりをかけて作った食事を目の前に並ぶ。
学園長とヘムヘムは思わず舌なめずりをした。
顔を見合わせた二人は「いただきます」と呟くと、同時に箸をとった。
「……」
二人ががっつくのを見届けたので、空は厨房へと戻ろうとする。
が、不意に学園長に話しかけられてしまい、立ち止まらざるを得なかった。
「空ちゃん、仕事のほうはどうじゃ?」
「え?あ……はい、なんとか。まだまだ覚えることはありますけど……」
「空ちゃん、凄く頑張ってますよ。おかげで色々と楽させてもらってます」
横から食堂のおばちゃんが言う。
持ってきたお茶をゆっくりとテーブルに置いた。
「そうかそうか。それなら、そろそろ字の方も学ばんとな」
「文字は早く覚えた方がいいわね、空ちゃん。食堂の仕事でも、少しは使うからね」
「よぉし。頃合いと見た。空ちゃん、明日から早速一年は組の授業に参加するように」
というわけで話がサクッとまとまり、空の特別編入が急遽決まった。
文字を習得するまで、空は一年は組所属となる。
その傍ら、食堂の仕事も今まで通りということで、空は二足のわらじ生活に突入していくのである。
学園長とヘムヘムは少し外した時間を狙って、ランチを食べに食堂に行くのが習慣となっていた。
「食堂のおばちゃーん、ランチお願い!」
「ヘムヘムゥ!」
「あら、学園長とヘムヘム。もうそんな時間なのね。はーい、今用意しますからね」
学園長とおばちゃんのやり取りを聞いて、空はすぐさま盛り付けに取り掛かった。
完成した食膳をテーブルへと運んでいく。
「学園長、ヘムヘム。お待たせしました」
「おお、空ちゃん。ありがとう」
「ヘムゥ」
おばちゃんたちが腕によりをかけて作った食事を目の前に並ぶ。
学園長とヘムヘムは思わず舌なめずりをした。
顔を見合わせた二人は「いただきます」と呟くと、同時に箸をとった。
「……」
二人ががっつくのを見届けたので、空は厨房へと戻ろうとする。
が、不意に学園長に話しかけられてしまい、立ち止まらざるを得なかった。
「空ちゃん、仕事のほうはどうじゃ?」
「え?あ……はい、なんとか。まだまだ覚えることはありますけど……」
「空ちゃん、凄く頑張ってますよ。おかげで色々と楽させてもらってます」
横から食堂のおばちゃんが言う。
持ってきたお茶をゆっくりとテーブルに置いた。
「そうかそうか。それなら、そろそろ字の方も学ばんとな」
「文字は早く覚えた方がいいわね、空ちゃん。食堂の仕事でも、少しは使うからね」
「よぉし。頃合いと見た。空ちゃん、明日から早速一年は組の授業に参加するように」
というわけで話がサクッとまとまり、空の特別編入が急遽決まった。
文字を習得するまで、空は一年は組所属となる。
その傍ら、食堂の仕事も今まで通りということで、空は二足のわらじ生活に突入していくのである。