21.今、生きている世界
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冬休みが明けて、日常を取り戻している忍術学園。
学園の運動場にいる空は深い溜息をついた。
は組のみんなとドッジボールすることになったことを非常に憂いていた。
「はぁ、なんでこうなっちゃったんだろう…」
「まぁまぁ、そうため息ついてもしょうがないじゃないですか~」
「元はといえば、きりちゃんのせいよね…」
「ギクッ」
空は同じコート内にいるきり丸をジト目で見る。
羽根つきのこと喋ったでしょ―というわけだ。
冬休みの話題になったときに、正月に対戦した羽根つきのド下手さが可笑しくて、調子に乗ったきり丸が一部始終バラしてしまった。
今までは一年は組のみんなからサッカーや野球をやろうと誘われても、何かと理由をつけて断り、コンプレックスである運動音痴を披露しなくて済んだ。
しかし、きり丸の話を聞いた一年は組の皆は、空がいかほどの運動音痴かをその目で知りたがっている。
「まぁまぁ、大丈夫ですよ~」
「そうですよ、もっと気楽に望みましょう!たかだかドッジボールですし」
「二人は何も知らないからそんなことが言えるのよ……」
しんべえと乱太郎が気遣いの言葉をかけるが、思った以上に空は深刻だった。
ねちねちブツブツ発しながら、どんよりとした重苦しい雰囲気を放っている。
というのも、小学三年生の時のドッジボール大会で、豪腕の子が投げたボールが顔面に直撃して大勢の前で鼻血姿をさらしたという苦い思い出がある。
それ以降、バレーボールやサッカーボールなどの球技が大のトラウマなのだ。
「ほらぁ、空さん、そんなコートの隅の方で暗くならないで……始まっちゃいますよ」
「うぅぅ……」
きり丸がコートの隅で身体を丸めている空を無理やりコートの中央まで引っ張り出す。
もはやどっちが子どもかわからない状態。
周りの皆は苦笑いでそれを眺めていた。
向かいの内コートに居るカラクリコンビの兵太夫と三治郎、団蔵・虎若の同室コンビが中々開始されないことに苛立ち、ついに団蔵は痺れを切らす。
「もう、何やってんだよ!さっさと始めるぞー!!」
「ほら、みんなも待ってるし、覚悟を決めてください!」
「……」
きり丸が空を急かす。
(しょうがない……さっさと終わらせよう。今日は厄日だな……)
腹を括った空がすっくと立ちあがる。
久しぶりのドッジボールへの参加を決めたのだった。
学園の運動場にいる空は深い溜息をついた。
は組のみんなとドッジボールすることになったことを非常に憂いていた。
「はぁ、なんでこうなっちゃったんだろう…」
「まぁまぁ、そうため息ついてもしょうがないじゃないですか~」
「元はといえば、きりちゃんのせいよね…」
「ギクッ」
空は同じコート内にいるきり丸をジト目で見る。
羽根つきのこと喋ったでしょ―というわけだ。
冬休みの話題になったときに、正月に対戦した羽根つきのド下手さが可笑しくて、調子に乗ったきり丸が一部始終バラしてしまった。
今までは一年は組のみんなからサッカーや野球をやろうと誘われても、何かと理由をつけて断り、コンプレックスである運動音痴を披露しなくて済んだ。
しかし、きり丸の話を聞いた一年は組の皆は、空がいかほどの運動音痴かをその目で知りたがっている。
「まぁまぁ、大丈夫ですよ~」
「そうですよ、もっと気楽に望みましょう!たかだかドッジボールですし」
「二人は何も知らないからそんなことが言えるのよ……」
しんべえと乱太郎が気遣いの言葉をかけるが、思った以上に空は深刻だった。
ねちねちブツブツ発しながら、どんよりとした重苦しい雰囲気を放っている。
というのも、小学三年生の時のドッジボール大会で、豪腕の子が投げたボールが顔面に直撃して大勢の前で鼻血姿をさらしたという苦い思い出がある。
それ以降、バレーボールやサッカーボールなどの球技が大のトラウマなのだ。
「ほらぁ、空さん、そんなコートの隅の方で暗くならないで……始まっちゃいますよ」
「うぅぅ……」
きり丸がコートの隅で身体を丸めている空を無理やりコートの中央まで引っ張り出す。
もはやどっちが子どもかわからない状態。
周りの皆は苦笑いでそれを眺めていた。
向かいの内コートに居るカラクリコンビの兵太夫と三治郎、団蔵・虎若の同室コンビが中々開始されないことに苛立ち、ついに団蔵は痺れを切らす。
「もう、何やってんだよ!さっさと始めるぞー!!」
「ほら、みんなも待ってるし、覚悟を決めてください!」
「……」
きり丸が空を急かす。
(しょうがない……さっさと終わらせよう。今日は厄日だな……)
腹を括った空がすっくと立ちあがる。
久しぶりのドッジボールへの参加を決めたのだった。