探偵はモンスターボールの中~side story
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※本編「chapter12~デボン会議室と奇妙な仕掛け」のサイドストーリーです。
突然起きたデボンコーポレーションの停電もスタッフの迅速な対応により、改善され社内は騒ぎから一変し何事も無かったかのように通常に戻っていった。
シアは停電が無事復旧され特別会議室では証拠を掴むことができ少し安心したのかお腹がすき「グーグー」鳴り始めた。
「もしかして、お腹がすいたのかい?」
ダイゴはシアのお腹の虫の音を聞くとクスッと笑った。
「停電が解決して安心したらつい・・・。」
シアは少し顔を赤らめながら照れくさそうにお腹をさすった。
「確かに、もうお昼をとっくに過ぎているよね。」
「だったらちょうどいい場所を紹介するよ」
シアは一体どこへ案内されるのだろうと興味津々にダイゴの後ろを着いて行った。
「さあ、着いたよ」
「ここはデボン職員の社員食堂さ」
ダイゴが扉を開くとそこには開放的で大きな窓から光が差し込み明るく広々としたホールが広がっていた。
ホールではデボンの社員や研究者また連れて来られたポケモン達で賑わっていた。
「うわ~、美味しそう!」
中でもお腹がすいたシアは麺類の食べ物を美味しそうにすすっている社員を見て更にお腹の虫が騒ぎ出した。社員の足元にはスバメがポケモンフーズを夢中で食べている。
「ここの食堂はね、社員だけでなくポケモンもゆっくりできるようにしているんだ」
「デボン新商品のポケモンフーズも売っていてポケモンと食事がとれるようにしているよ」
「ポケモンと仲良く食べられるなんて癒されるし午後からのお仕事も頑張れそう!」シアは目を輝かせながら辺りを見渡す。
「そうだね、ポケモン一緒に食べることによって新しい商品のヒントが得られることもあるんだ」
「さて、シアちゃんは何が食べたいかな?今日は特別にご馳走してあげるよ」
「え、いいんですか!?お言葉に甘えさせて頂きます。」
(やった~!ダイゴさんの奢りだ!)
シアは心の中で喜ぶとご機嫌で食券機の前に達メニューを眺めた。
ごろごろと野菜が入ったキンセツちゃんぽん。豚骨スープが効いているカナズミラーメン。イッシュ地方で人気なビレッジサンドもあったがホウエン地方にアレンジされていて大きなフイッシュフライが挟んであった。お腹が空いたシアにはどれも美味しそうに見えた。
「どれにしようかな」
「あ、これ美味しそう!」
シアの目に入ったのは、カイナシティで採れたワカメが入ったわかめご飯とカナズミシティ名物の明太子が付いたカナズミ明太子定食であった。
「ダイゴさん、私この定食にします!」
ノリノリで食券機のボタンを指さす。
「よし、決まりだね!」
ダイゴは食券を購入するとシアに渡した。
「ボクは席を取っておくからゆっくり来るといいよ」
そう言い残しダイゴは食堂の窓側の席へ向かって行った。
しばらくしてシアは厨房から定食を受け取るとダイゴが座っている席へと向かい隣に座った。
温かいワカメご飯からは柔らかい磯の香りがふんわりと漂い鼻腔をくすぐった。
「いただきます!」
シアはほかほかなワカメご飯の上に明太子を乗せ頬張った。ワカメご飯と明太子甘辛な組み合わせが口の中でマッチして箸が止まらなくなった。
「おいし~!明太子のピリ辛とほんのりと甘みがあるワカメご飯のマッチがたまらないです!!」
「こんな美味しい社食が食べられるなんてデボンの社員さんは羨ましいです!」
「よかった、シアちゃんが気に入ってくれて。」
ダイゴは嬉しくなり夢中で頬張っているシアの横顔を微笑みながら眺めていた。隣にいるダイゴを見てシアはあることに気が付き箸を止めた。
「そう言えば、ダイゴさんはお昼食べないんですか?」
ダイゴは少しはっとした後照れくさそうに伏し目がちになる。
「実はボク社食と言うものを食べたことがないんだよ。」
「え、ダイゴさんないんですか!?デボンの御曹司なのに」ダイゴから意外な発言がありシアは思わず目を丸くした。
「いつも昼食は外で食べてるんだ。会員制のレストランとかでね。」ダイゴはどこか得意げに笑う。
「へ、へえ~。」
(この金持ちめ・・・。)
笑っているダイゴの傍らでシアは呆れ返っていた。ダイゴには庶民の食事事情はいまひとつのようだ。
「でも、シアちゃんが美味しそうに食べているところを見たらボクもお腹が空いてきたな。」
「せっかくだからダイゴさんも一緒に食べませんか?」
「1人だけ食べるのってなんだか食べにくいし。」
「うん、そうだね。今日は食べてみることにするよ。」
そう言うとダイゴは席を立った。
数分後ダイゴはお盆を持ちながら席に戻ってきた。
「お待たせ、思ってたよりも早く食事が出てきて驚いたよ。食堂の職員はすばやさがすごいね。」
「おかえりなさい。ダイゴさんも私と同じカナズミ明太子定食にしたんですね!」
「ああ、シアちゃんが美味しそうに食べてたからボクも同じ料理が食べたくなってね」
シアはまさかダイゴも同じ料理を頼むとは思っていなく面白いなと感じ微笑んだ。
「さて、ご飯が冷めないうちに頂くとするよ」
ダイゴは明太子をワカメご飯に載せゆっくりと口に入れた。
「ダイゴさんお味はどうですか?」
シアは何か真剣そうに食べているダイゴの反応が気になった。するとダイゴは口角を上げた。
「驚いたな、ワカメご飯と明太子って相性がばつぐんだ」
「とっても美味しいよ。社食ってこんなに美味しい料理があるんだね!」ダイゴはご飯を頬張ると満面な笑みを見せた。
「よかった!ダイゴさんのお口に合って。」
「別に私がつくった訳じゃないけどなんだか嬉しいです!」
シアはダイゴの笑顔を見るとほっとした。
「たまには社食を食べてみるのもありかもな」
「きっとシアちゃんと一緒に食べたから社食がもっと美味しく感じたのだと思うよ」ダイゴは真っ直ぐシアを見つめて呟く。
「・・・ん、ダイゴさんなんですか?」
しかし、シアは真剣に社食の感想を話すダイゴの話しは耳に入らずカナズミ明太子定食に夢中になっていた。
「アハハ・・・。何でもないよ。」
ダイゴは呆然とした表情をしたシアを見て(シアちゃんってマイペースなところもあるんだな)と苦笑いを浮かべた。
シアの足元に居るヘルガーはまだどこかちぐはぐな関係である2人のやり取りを聞きながらデボン新商品であるほのおタイプ向けのポケモンフーズをむさぼる様に食べていた。
【君となら午後からの仕事も頑張れそうだ】
END
突然起きたデボンコーポレーションの停電もスタッフの迅速な対応により、改善され社内は騒ぎから一変し何事も無かったかのように通常に戻っていった。
シアは停電が無事復旧され特別会議室では証拠を掴むことができ少し安心したのかお腹がすき「グーグー」鳴り始めた。
「もしかして、お腹がすいたのかい?」
ダイゴはシアのお腹の虫の音を聞くとクスッと笑った。
「停電が解決して安心したらつい・・・。」
シアは少し顔を赤らめながら照れくさそうにお腹をさすった。
「確かに、もうお昼をとっくに過ぎているよね。」
「だったらちょうどいい場所を紹介するよ」
シアは一体どこへ案内されるのだろうと興味津々にダイゴの後ろを着いて行った。
「さあ、着いたよ」
「ここはデボン職員の社員食堂さ」
ダイゴが扉を開くとそこには開放的で大きな窓から光が差し込み明るく広々としたホールが広がっていた。
ホールではデボンの社員や研究者また連れて来られたポケモン達で賑わっていた。
「うわ~、美味しそう!」
中でもお腹がすいたシアは麺類の食べ物を美味しそうにすすっている社員を見て更にお腹の虫が騒ぎ出した。社員の足元にはスバメがポケモンフーズを夢中で食べている。
「ここの食堂はね、社員だけでなくポケモンもゆっくりできるようにしているんだ」
「デボン新商品のポケモンフーズも売っていてポケモンと食事がとれるようにしているよ」
「ポケモンと仲良く食べられるなんて癒されるし午後からのお仕事も頑張れそう!」シアは目を輝かせながら辺りを見渡す。
「そうだね、ポケモン一緒に食べることによって新しい商品のヒントが得られることもあるんだ」
「さて、シアちゃんは何が食べたいかな?今日は特別にご馳走してあげるよ」
「え、いいんですか!?お言葉に甘えさせて頂きます。」
(やった~!ダイゴさんの奢りだ!)
シアは心の中で喜ぶとご機嫌で食券機の前に達メニューを眺めた。
ごろごろと野菜が入ったキンセツちゃんぽん。豚骨スープが効いているカナズミラーメン。イッシュ地方で人気なビレッジサンドもあったがホウエン地方にアレンジされていて大きなフイッシュフライが挟んであった。お腹が空いたシアにはどれも美味しそうに見えた。
「どれにしようかな」
「あ、これ美味しそう!」
シアの目に入ったのは、カイナシティで採れたワカメが入ったわかめご飯とカナズミシティ名物の明太子が付いたカナズミ明太子定食であった。
「ダイゴさん、私この定食にします!」
ノリノリで食券機のボタンを指さす。
「よし、決まりだね!」
ダイゴは食券を購入するとシアに渡した。
「ボクは席を取っておくからゆっくり来るといいよ」
そう言い残しダイゴは食堂の窓側の席へ向かって行った。
しばらくしてシアは厨房から定食を受け取るとダイゴが座っている席へと向かい隣に座った。
温かいワカメご飯からは柔らかい磯の香りがふんわりと漂い鼻腔をくすぐった。
「いただきます!」
シアはほかほかなワカメご飯の上に明太子を乗せ頬張った。ワカメご飯と明太子甘辛な組み合わせが口の中でマッチして箸が止まらなくなった。
「おいし~!明太子のピリ辛とほんのりと甘みがあるワカメご飯のマッチがたまらないです!!」
「こんな美味しい社食が食べられるなんてデボンの社員さんは羨ましいです!」
「よかった、シアちゃんが気に入ってくれて。」
ダイゴは嬉しくなり夢中で頬張っているシアの横顔を微笑みながら眺めていた。隣にいるダイゴを見てシアはあることに気が付き箸を止めた。
「そう言えば、ダイゴさんはお昼食べないんですか?」
ダイゴは少しはっとした後照れくさそうに伏し目がちになる。
「実はボク社食と言うものを食べたことがないんだよ。」
「え、ダイゴさんないんですか!?デボンの御曹司なのに」ダイゴから意外な発言がありシアは思わず目を丸くした。
「いつも昼食は外で食べてるんだ。会員制のレストランとかでね。」ダイゴはどこか得意げに笑う。
「へ、へえ~。」
(この金持ちめ・・・。)
笑っているダイゴの傍らでシアは呆れ返っていた。ダイゴには庶民の食事事情はいまひとつのようだ。
「でも、シアちゃんが美味しそうに食べているところを見たらボクもお腹が空いてきたな。」
「せっかくだからダイゴさんも一緒に食べませんか?」
「1人だけ食べるのってなんだか食べにくいし。」
「うん、そうだね。今日は食べてみることにするよ。」
そう言うとダイゴは席を立った。
数分後ダイゴはお盆を持ちながら席に戻ってきた。
「お待たせ、思ってたよりも早く食事が出てきて驚いたよ。食堂の職員はすばやさがすごいね。」
「おかえりなさい。ダイゴさんも私と同じカナズミ明太子定食にしたんですね!」
「ああ、シアちゃんが美味しそうに食べてたからボクも同じ料理が食べたくなってね」
シアはまさかダイゴも同じ料理を頼むとは思っていなく面白いなと感じ微笑んだ。
「さて、ご飯が冷めないうちに頂くとするよ」
ダイゴは明太子をワカメご飯に載せゆっくりと口に入れた。
「ダイゴさんお味はどうですか?」
シアは何か真剣そうに食べているダイゴの反応が気になった。するとダイゴは口角を上げた。
「驚いたな、ワカメご飯と明太子って相性がばつぐんだ」
「とっても美味しいよ。社食ってこんなに美味しい料理があるんだね!」ダイゴはご飯を頬張ると満面な笑みを見せた。
「よかった!ダイゴさんのお口に合って。」
「別に私がつくった訳じゃないけどなんだか嬉しいです!」
シアはダイゴの笑顔を見るとほっとした。
「たまには社食を食べてみるのもありかもな」
「きっとシアちゃんと一緒に食べたから社食がもっと美味しく感じたのだと思うよ」ダイゴは真っ直ぐシアを見つめて呟く。
「・・・ん、ダイゴさんなんですか?」
しかし、シアは真剣に社食の感想を話すダイゴの話しは耳に入らずカナズミ明太子定食に夢中になっていた。
「アハハ・・・。何でもないよ。」
ダイゴは呆然とした表情をしたシアを見て(シアちゃんってマイペースなところもあるんだな)と苦笑いを浮かべた。
シアの足元に居るヘルガーはまだどこかちぐはぐな関係である2人のやり取りを聞きながらデボン新商品であるほのおタイプ向けのポケモンフーズをむさぼる様に食べていた。
【君となら午後からの仕事も頑張れそうだ】
END