本編②~デボンコーポレーション潜入編
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ダイゴとシアはクロダからダイキアドバイスについて尋ねるためデボンコーポレーション6階の会議室に来ていた。会議室は窓から午後の日が差しており電気をつけなくても明るくなっていた。
「ここなら誰も居ないから話が聞けるね」
ダイゴは腕を組みながらゆっくりと頷いた。
「早速でありますがダイゴ様、私に聞きたいこととはどのようなことでございますか?」
ダイゴから相談されることは日頃からよくあることであるが、わざわざ会議室まで呼び出されることは今まで無かったため重要な話があることを予感していた。
「クロダ、ダイキアドバイスという会社を知っているかい?」
「最近、デボンとよく取引をしているみたいなんだが。」
真っ直ぐとクロダに目線を合わせダイゴは問う。
「あ、その会社は・・・。」
「その・・・ですね・・・。」
ダイゴからダイキアドバイスの社名が出てくるとは思わず口が重たくなり黙り込む。
「なにか知っていることがありましたら教えて頂きたいです。お願いします。」
シアはクロダの困惑した様子から何か隠しているように見え真っ直ぐ見つめながら答えを待った。
2人に問い詰められクロダは言い逃れができなくなることが解ると「ふぅ」と短くため息をつき口を開いた。
「本当は社長からダイゴ様に知られても詳しくは話さないでほしいと言われていたのですが・・・。」
「私も最近社長の行動が心配になってきまして、私情ではありますがダイゴ様も内情を周知しておいた方がよろしいかと思われます。」
「ダイキアドバイス様は新しいエネルギーを開発を手掛けている比較的新しい企業でございまして、最近はデボンを初め様々な企業に声を掛けて取引を行ったりしているそうです。」
「新しい企業か、デボンにしては取引する相手が珍しいな」デボンコーポレーションは今まで主にカントー地方のシルフカンパニーやガラル地方のマクロコスモスなど大企業としか取引をしていなかったためダイゴは意外に思った。
「私も取り引き相手としては疑問に思いましたが社長自ら話を進め計画をしているそうで詳しくは話してくださらないのです。」
「おやじ、クロダにも話さないのか」
ムクゲとクロダは付き合いが長く信頼が厚い関係であるためムクゲについてクロダにも知らないことがありダイゴは驚いた。
「新しい企業と取引をすることは会社に新しい風が吹くきっかけになりますので興味深いことではあります。」
「ただ、心配な面がありまして。どうやらデボンはダイキアドバイスに高額な資金の援助をしている噂を財務部から聞きき私は不審に感じております。」
(やっぱり、書斎で見つけた手帳に書いてあった金額はダイキアドバイスとの取引のことだったんだ!)シアはツワブキ邸のムクゲの書斎に潜入した時に見つけた高額な金額が書かれていた手帳のことを思い出していた。
「それに、今日の停電と言いなにか奇妙ですよね。何かよからぬことの前触れでなければいいのですが」
クロダが停電の話題を話すとシアは先ほどエネルギールームで拾ったポケモンの毛について思い出した。
「そう言えば、先ほど主電源装置の下に落ちていたこのポケモンの毛も気になりますね」小さなジッパー袋に入れた毛を2人の前に差し出す。
「そうだね、ポケモン侵入禁止の場所にあるなんて不自然だ。」
「何のポケモンの毛なのかが分かればいいのだけど」
ダイゴは顎に手を当て首をかしげ考え込んでいた。ダイゴの発言からシアはある案が閃いた。
「どのポケモンかまではまだ情報不足で確定できませんが、行動は分かるかもしれません。」
「相手の動きが分かると見えてくることがあるね」
「でも、どうやって調べるんだい?」
「ポケモンの行動はポケモンに聞いてみるんです」
シアはニッと口角を上げ自信がありそうな表情を浮かべたあとモンスターボールを手に取り投げた。
「ヘルガーお願い!」
ボールから勢いよく出てきたヘルガーは尾をゆっくりと振りながら真っ直ぐシアを見つめていた。
「ヘルガー、この匂いを覚えて」
ポケモンの毛を取りだしヘルガーに近づけるとヘルガーが集中して匂いを嗅ぎ始めた。しばらく匂いを嗅いだ後ヘルガーは鼻を上げシアの目をじっと見つめる。匂いを覚えたサインだ。
シアはヘルガーが匂いを覚えたことを察すると「よし、ヘルガー サーチ!」と指示を出す。指示を聞いたヘルガーは床に鼻を近づかせ匂いを嗅ぎ始めた。そして「ウォン」と短く吠えたあと会議室のドアの方へ進んで行った。
「ヘルガー、そっちに匂いがするのね!」
ヘルガーが匂いをキャッチすることができシアはひとまず安心した。
「なるほど、ヘルガーに匂いを辿って貰う方法かなかなか、面白い捜索法だね」
ダイゴは床の匂いを真剣な表情をして嗅いでいるヘルガーの姿が頼もしく見え腕を組みながらゆっくりと頷いた。
「どうやら部屋の外から匂いがするみたいです。ヘルガーを追いかけてみましょう!」
そうシアは話すとダイゴとクロダは頷いた。
まず初めに3人は、ヘルガーの後を着いていくとエントランスホールに差し掛かった。会社のエントランスホールはいつ来ても沢山の社員達が行き交っていた。エントランスホールは会社の「顔」と言っても過言ではない。デボンの社員だけではなく様々な会社の社員達も多く訪ねてきている様子が伺える。ヘルガーはしばらくエントランスホールの床を嗅いで歩き回るとメイン階段の方へ進んで行った。
3人はヘルガーに導かれながら階段を登って行き廊下を歩いていくとある部屋の扉の前に辿り着いた。
「エネルギールーム?」
「階段から行き着いたってことは犯人はエレベーターでなくて階段から移動したってこと?」
「セラさん、これはボクの推測なんだけど」
「犯人は停電させた後階段から降りて出ていったのではないかな?」
「停電になるとエレベーターが使えなくなるしね」
「そうですね、停電で電子機器などが使えなくなり多くの人がパニックになっているエントランスホールの中でしたら人の目をすり抜けて逃げることは容易いことかもしれません」シアはダイゴの推測から犯人の動向を考察していた。実はシアもダイゴと同じ考えを持っていた。
ヘルガーは床の匂いを再び嗅ぎ始めると「ウォン」と吠え更にメイン階段の方へと進んで行った。
「まだ匂いが残っているようです」
「ダイゴさん、上の階へ急ぎましょう!」
ヘルガーは軽い足取りで階段を駆け上って行くが一気に10階まで登ったのでシアは息切れし肩を上下させながら荒い呼吸をしていた。
「大丈夫かい。セラさん?」
少し荒い呼吸をしているシアにダイゴは声をかける。
「ダ、ダイエットになりますから!」
シアはダイゴに作り笑顔を向け強がって見せる。
ヘルガーは少ししてシアの息が整ったのを見計らうとある部屋の扉の前に座り込んだ。座り込むポーズは、ここで匂いが途絶えているというサインだ。
「ダイゴさんこの部屋は?」
「この部屋は最もデボンで重要な会議をする時に使う部屋だよ。」
「限られた社員でないと使えないんだ」
「特別会議室ですね。」
「社内で1番防音に優れている会議室です。」
限られた社員のみ使用出来る会議室と聞いてシアは中に入ると何か手がかりがあるかもしれないと思った。
「ダイゴさん、この会議室には入れないでしょうか?」
「申し訳ないけどボクでもまだ使用が許されてないんだ」
「社長の息子であるボクでもね・・・。」
ダイゴはどこか恥ずかしさを感じ眉をひそめ視線を下げる。
「クロダお願いできるかな?」
ダイゴはクロダが特別会議室に出入りしていることを知っている。
「本来は社長が認めた方のみ入室の許可が得られますがダイゴ様のお願いでしたら仕方ないですね。」クロダは扉にカードキーをかざす。すると「ガチャ」と奥から音が聞こえた。
「これで開きましたよ。」
「さ、誰かが来ないうちに中へ入りましょう」
クロダは空いた扉を開き電気のスイッチを入れる。ダイゴシアはクロダに誘導されながら特別会議室の中へと入って行った。
【ヘルガーの追跡により特別会議室へ差し掛かったシアとダイゴ 果たして特別会議室では犯人の動向がわかるのだろうか。】
◀◀ To Be Continued
「ここなら誰も居ないから話が聞けるね」
ダイゴは腕を組みながらゆっくりと頷いた。
「早速でありますがダイゴ様、私に聞きたいこととはどのようなことでございますか?」
ダイゴから相談されることは日頃からよくあることであるが、わざわざ会議室まで呼び出されることは今まで無かったため重要な話があることを予感していた。
「クロダ、ダイキアドバイスという会社を知っているかい?」
「最近、デボンとよく取引をしているみたいなんだが。」
真っ直ぐとクロダに目線を合わせダイゴは問う。
「あ、その会社は・・・。」
「その・・・ですね・・・。」
ダイゴからダイキアドバイスの社名が出てくるとは思わず口が重たくなり黙り込む。
「なにか知っていることがありましたら教えて頂きたいです。お願いします。」
シアはクロダの困惑した様子から何か隠しているように見え真っ直ぐ見つめながら答えを待った。
2人に問い詰められクロダは言い逃れができなくなることが解ると「ふぅ」と短くため息をつき口を開いた。
「本当は社長からダイゴ様に知られても詳しくは話さないでほしいと言われていたのですが・・・。」
「私も最近社長の行動が心配になってきまして、私情ではありますがダイゴ様も内情を周知しておいた方がよろしいかと思われます。」
「ダイキアドバイス様は新しいエネルギーを開発を手掛けている比較的新しい企業でございまして、最近はデボンを初め様々な企業に声を掛けて取引を行ったりしているそうです。」
「新しい企業か、デボンにしては取引する相手が珍しいな」デボンコーポレーションは今まで主にカントー地方のシルフカンパニーやガラル地方のマクロコスモスなど大企業としか取引をしていなかったためダイゴは意外に思った。
「私も取り引き相手としては疑問に思いましたが社長自ら話を進め計画をしているそうで詳しくは話してくださらないのです。」
「おやじ、クロダにも話さないのか」
ムクゲとクロダは付き合いが長く信頼が厚い関係であるためムクゲについてクロダにも知らないことがありダイゴは驚いた。
「新しい企業と取引をすることは会社に新しい風が吹くきっかけになりますので興味深いことではあります。」
「ただ、心配な面がありまして。どうやらデボンはダイキアドバイスに高額な資金の援助をしている噂を財務部から聞きき私は不審に感じております。」
(やっぱり、書斎で見つけた手帳に書いてあった金額はダイキアドバイスとの取引のことだったんだ!)シアはツワブキ邸のムクゲの書斎に潜入した時に見つけた高額な金額が書かれていた手帳のことを思い出していた。
「それに、今日の停電と言いなにか奇妙ですよね。何かよからぬことの前触れでなければいいのですが」
クロダが停電の話題を話すとシアは先ほどエネルギールームで拾ったポケモンの毛について思い出した。
「そう言えば、先ほど主電源装置の下に落ちていたこのポケモンの毛も気になりますね」小さなジッパー袋に入れた毛を2人の前に差し出す。
「そうだね、ポケモン侵入禁止の場所にあるなんて不自然だ。」
「何のポケモンの毛なのかが分かればいいのだけど」
ダイゴは顎に手を当て首をかしげ考え込んでいた。ダイゴの発言からシアはある案が閃いた。
「どのポケモンかまではまだ情報不足で確定できませんが、行動は分かるかもしれません。」
「相手の動きが分かると見えてくることがあるね」
「でも、どうやって調べるんだい?」
「ポケモンの行動はポケモンに聞いてみるんです」
シアはニッと口角を上げ自信がありそうな表情を浮かべたあとモンスターボールを手に取り投げた。
「ヘルガーお願い!」
ボールから勢いよく出てきたヘルガーは尾をゆっくりと振りながら真っ直ぐシアを見つめていた。
「ヘルガー、この匂いを覚えて」
ポケモンの毛を取りだしヘルガーに近づけるとヘルガーが集中して匂いを嗅ぎ始めた。しばらく匂いを嗅いだ後ヘルガーは鼻を上げシアの目をじっと見つめる。匂いを覚えたサインだ。
シアはヘルガーが匂いを覚えたことを察すると「よし、ヘルガー サーチ!」と指示を出す。指示を聞いたヘルガーは床に鼻を近づかせ匂いを嗅ぎ始めた。そして「ウォン」と短く吠えたあと会議室のドアの方へ進んで行った。
「ヘルガー、そっちに匂いがするのね!」
ヘルガーが匂いをキャッチすることができシアはひとまず安心した。
「なるほど、ヘルガーに匂いを辿って貰う方法かなかなか、面白い捜索法だね」
ダイゴは床の匂いを真剣な表情をして嗅いでいるヘルガーの姿が頼もしく見え腕を組みながらゆっくりと頷いた。
「どうやら部屋の外から匂いがするみたいです。ヘルガーを追いかけてみましょう!」
そうシアは話すとダイゴとクロダは頷いた。
まず初めに3人は、ヘルガーの後を着いていくとエントランスホールに差し掛かった。会社のエントランスホールはいつ来ても沢山の社員達が行き交っていた。エントランスホールは会社の「顔」と言っても過言ではない。デボンの社員だけではなく様々な会社の社員達も多く訪ねてきている様子が伺える。ヘルガーはしばらくエントランスホールの床を嗅いで歩き回るとメイン階段の方へ進んで行った。
3人はヘルガーに導かれながら階段を登って行き廊下を歩いていくとある部屋の扉の前に辿り着いた。
「エネルギールーム?」
「階段から行き着いたってことは犯人はエレベーターでなくて階段から移動したってこと?」
「セラさん、これはボクの推測なんだけど」
「犯人は停電させた後階段から降りて出ていったのではないかな?」
「停電になるとエレベーターが使えなくなるしね」
「そうですね、停電で電子機器などが使えなくなり多くの人がパニックになっているエントランスホールの中でしたら人の目をすり抜けて逃げることは容易いことかもしれません」シアはダイゴの推測から犯人の動向を考察していた。実はシアもダイゴと同じ考えを持っていた。
ヘルガーは床の匂いを再び嗅ぎ始めると「ウォン」と吠え更にメイン階段の方へと進んで行った。
「まだ匂いが残っているようです」
「ダイゴさん、上の階へ急ぎましょう!」
ヘルガーは軽い足取りで階段を駆け上って行くが一気に10階まで登ったのでシアは息切れし肩を上下させながら荒い呼吸をしていた。
「大丈夫かい。セラさん?」
少し荒い呼吸をしているシアにダイゴは声をかける。
「ダ、ダイエットになりますから!」
シアはダイゴに作り笑顔を向け強がって見せる。
ヘルガーは少ししてシアの息が整ったのを見計らうとある部屋の扉の前に座り込んだ。座り込むポーズは、ここで匂いが途絶えているというサインだ。
「ダイゴさんこの部屋は?」
「この部屋は最もデボンで重要な会議をする時に使う部屋だよ。」
「限られた社員でないと使えないんだ」
「特別会議室ですね。」
「社内で1番防音に優れている会議室です。」
限られた社員のみ使用出来る会議室と聞いてシアは中に入ると何か手がかりがあるかもしれないと思った。
「ダイゴさん、この会議室には入れないでしょうか?」
「申し訳ないけどボクでもまだ使用が許されてないんだ」
「社長の息子であるボクでもね・・・。」
ダイゴはどこか恥ずかしさを感じ眉をひそめ視線を下げる。
「クロダお願いできるかな?」
ダイゴはクロダが特別会議室に出入りしていることを知っている。
「本来は社長が認めた方のみ入室の許可が得られますがダイゴ様のお願いでしたら仕方ないですね。」クロダは扉にカードキーをかざす。すると「ガチャ」と奥から音が聞こえた。
「これで開きましたよ。」
「さ、誰かが来ないうちに中へ入りましょう」
クロダは空いた扉を開き電気のスイッチを入れる。ダイゴシアはクロダに誘導されながら特別会議室の中へと入って行った。
【ヘルガーの追跡により特別会議室へ差し掛かったシアとダイゴ 果たして特別会議室では犯人の動向がわかるのだろうか。】
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