本編②~デボンコーポレーション潜入編
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シアとダイゴがいるデボンコーポレーションの研究室は暗闇に包まれていた。辺りは何も見えず静まり返っている。
「シアちゃん大丈夫か?」
ダイゴの声が近くで聴こえる。
「私は大丈夫です。」
「急に停電なんて驚きですね。」
「それは良かった。」
慌てることも無くシアが落ち着いているのがわかるとダイゴは安堵する。
《ピリリリリリ》
突然ダイゴのDフォンがなり始めた。ダイゴは暗闇の中手探りでスーツの内ポケットに手を入れDフォンを取り出した。暗闇に慣れてない目がDフォンの明るい液晶画面に眩しさを感じながらダイゴは目を細めて通話ボタンを押し電話に出た。
「もしもし、ダイゴ様」
「クロダです。今どちらへ居られますか?」
Dフォン越しから聞き慣れない男の声が聞こえる。
「ああ、クロダか」
「今A棟D研究室だよ。停電しているけどそちらはどうだい」
「私は今エントランスホールにいますが困ったことに会社全体が停電しております。」
研究室が静かな分Dフォン越しの会話がよく聞こえる。
「なんだって!?非常電源は作動していないのか?」
ダイゴは予想外の事態となり驚いた声を上げる。明るい液晶画面に照らされたダイゴの横顔はどこか焦りを見せていた。
「あいにく非常用も主電源装置同じく電源が切られております。」
「ふたつの電源装置が切られるなんて・・・。」
「わかった。ボクはエネルギールームに行ってみるよ。クロダは至急キンセツ電気に連絡してくれ」
「承知致しました。ダイゴさんお気をつけて。」
「ああ、頼んだ。」
《ピッ》
ダイゴは話終わるとDフォンの電話を切った。
「話は聞こえたよね?という事でシアちゃんすまないけど一緒にエネルギールームに行こう。」
「その前にDフォンの明るさだけでは頼りないよね。」
「メレシー頼むよ!」
そう話すとダイゴはモンスターボールを暗闇の中に投げた。すると、光とともに身体に宝石質の鉱物のついたポケモンであるメレシーが現れた。Dフォンの液晶画面の明かりで微かにふわふわと浮いている姿が見える。
「メレシー フラッシュ!」
ダイゴはメレシーに技を指示するとメレシーは全身を輝かせた。その光はとても眩く相手の姿と足元がはっきりと見えるほどであった。
「うわ~、メレシーの光めちゃくちゃ明るい!」
「洞窟に行った時はいつもメレシーに明かりを頼んでるんだよ。」
「じゃあ、私も!」
メレシーに明るく照らされ自分の姿が見えるようになりシアはモンスターボールを取り出した。
「出ておいで、ランターン」
モンスターボールを投げると魚のような体型をしており頭部に玉のようなライトが着いているポケモンのランターンが現れた。ランターンはゆらゆらとライトを揺らしながらつぶらな瞳をシアに向けている。
「ランターン フラッシュお願い」
シアもランターンにフラッシュを指示するとランターンはゆっくりと明るく全身を発光し始めた。ランターンの光はメレシーの明るさと違い柔らかな印象であった。2匹のポケモンの明るさにより暗闇であった研究室はさらに明るくなった。
「ランターンかいいね。とても心強いよ」暗闇を明るく照らす2匹のポケモンを眺めダイゴは微笑む。
「さて、早速エネルギールームへ急ごう」
ダイゴとシアはメレシーとランターンの明かりを頼りにしながらエネルギールームの扉の前に差し掛かった。ダイゴは扉の前に着くと扉の前についている液晶画面に手を触れるとパスワードを入力した。すると、扉は「カチッ」と音が鳴った後左右に開いた。
「よかった、エネルギールームの施錠はもしもの事を考えて主電源とは別の電力を使っているんだ。」
扉が開きダイゴは安堵する。
「中に入ろうか」
ダイゴとシアは扉の中へと入っていった。部屋の中には無数の太いコードが接続されたスーパーコンピュータのような大きな機械が10台くらいが静かに並んでいるのが見えた。
「シアちゃんこっちだ」
ダイゴは部屋の奥の方へと進みシアはランターンと後をついて行った。部屋の奥に差し掛かかり電源装置を見るやいなやダイゴは驚いた表情を見せた。
「主電源装置と非常電源装置のブレーカーが切れている・・・。」
「おかしいな、主電源装置と非常用は別の媒体だから同時に切れることがないはずだ」
「では、どちらも同時に切れているということはとても不自然ですね。」
「ああ、もし可能性があるとするならば何者かが2つの電源装置の電源を同時に切ったとも考えられるね」
ダイゴは手を顎に当てながらOFFの赤いランプが点滅しているスイッチを眺めた。
「誰かが・・・ん?」
眉をひそめながらシアは部屋の当たりを見渡すと主電源装置の隣にある非常用電源装置の下に何か落ちているのを見つけた。
「これはポケモンの毛?」
手に取りランターンの光に当てると艶のある紫色の毛が数本あることがわかる。
「ポケモンの毛?この部屋は普段ポケモンを出すのは禁止の場所だよ」覗き込んできたダイゴは顔を横に振る。
「ダイゴさん、停電は偶然起きたんじゃないです」
「これは間違いなく他者による仕業です。」
シアはポケモン毛を見つめながら眉をひそめた。同時に電源が切れない装置が切れている。そして、本来場所にあるはずのないポケモンの毛が落ちている。明らかに不自然である。だが、犯人が何者なのかはまだ断言出来る証拠が足りない。
(でも何故犯人は停電にしたのだろう?)
頭の中に疑問が増えていく。冷静に考えなくてはとシアは自分に言い聞かせる。
《ピリリリリリ》
その時、ダイゴのDフォンが再び鳴った。ダイゴは通話ボタンをタップし電話に出る。
「ダイゴ様、クロダです。」
「たった今キンセツ電気の方が見えてエネルギールームに向かってます。」声の主は先程ダイゴと話していた男の声だった。
~数分後~
しばらくしてダイゴとシアはピカチュウ、バチュル、ラクライのでんきポケモンを連れた3人のキンセツ電気のスタッフ達とクロダと合流した。主電源装置の場所に案内すると、直ぐにキンセツ電気のスタッフ達は復旧作業を始めた。復旧作業は思ったよりもスムーズに進み割と直ぐに終わった。作業が完了するとエネルギールームは電気が着き辺りが一気に明るくなった。
「早く電気が復旧できてよかったですね!」
シアはようやく明るくなり不自由さがなくなると安心して表情が一瞬和らいだ。
「不幸中の幸いか装置は壊されていなかったから早めの対応ができてよかったよ」ダイゴは明るくなったためメレシーモンスターボールにしまいながら微笑む。
「いや~、エレベーターが止まってしまっていたので遅くなりましてすみませんでした!」
「ところでダイゴ様、こちらの方はどなたですか?」
クロダと呼ばれている男は視線をシアの方へ向けた。明るくなりやっと今まで電話越し出会った人物がはっきり見える。歳はラックと同じぐらいの40代近くでベリーショートヘアにスーツを決めた男であった。
「ああ、ちょうどクロダに紹介しようと思っていたんだ」
「こちらの方はセラさんだ。一時的にボクの秘書になって頂いてるんだ」
「はじめまして、ダイゴさんの秘書を務めさせて頂いております。セラと申します。」シアはビジネスマナーとして丁寧にお辞儀をする。
「おお、この方が以前話されていた新人秘書のセラさんですか!」
「申し遅れてしまいすみません。私はクロダです。ムクゲ社長の専属秘書をさせて頂いております。」クロダもシアにお辞儀を丁寧に返すと微笑んだ。
(この人がムクゲ社長の秘書さんか・・・。)
ムクゲに近い関係の人に出会う事ができ最近関係を持ち始めたダイキアドバンスについて何か知ることができないか思惑が頭をよぎった。
「しかしまぁ~、秘書が配属される程にダイゴ様もご出世されましたね~!」
「これでデボンは安泰ですね!」
クロダは腰に手を当てながらはつらつとした笑顔を浮かべる。
「よしてくれよクロダ!」
「ボクはまだ継ぐだなんて決めてないんだから」
クロダの冗談が通じないのかダイゴは少ししかめっ面をしながら伏し目がちになる。
ダイゴの言動を聞いてシアは(ダイゴさんって会社を継ぐ気ないんだ!?)(御曹司なのに意外だな)と不思議に思った。
「ところで、これからクロダに聞きたい事があるんだ」
「ここでは話しにくいから会議室で話そう」
ダイゴは話を切り出すと足早にエネルギールームから出て行った。シアとクロダもダイゴの後を追うように部屋を後にした。
【停電は無事改善されたが大きな謎が現れた。シアは謎を説き明かすことはできるのだろうか?】
◀◀ To Be Continued
「シアちゃん大丈夫か?」
ダイゴの声が近くで聴こえる。
「私は大丈夫です。」
「急に停電なんて驚きですね。」
「それは良かった。」
慌てることも無くシアが落ち着いているのがわかるとダイゴは安堵する。
《ピリリリリリ》
突然ダイゴのDフォンがなり始めた。ダイゴは暗闇の中手探りでスーツの内ポケットに手を入れDフォンを取り出した。暗闇に慣れてない目がDフォンの明るい液晶画面に眩しさを感じながらダイゴは目を細めて通話ボタンを押し電話に出た。
「もしもし、ダイゴ様」
「クロダです。今どちらへ居られますか?」
Dフォン越しから聞き慣れない男の声が聞こえる。
「ああ、クロダか」
「今A棟D研究室だよ。停電しているけどそちらはどうだい」
「私は今エントランスホールにいますが困ったことに会社全体が停電しております。」
研究室が静かな分Dフォン越しの会話がよく聞こえる。
「なんだって!?非常電源は作動していないのか?」
ダイゴは予想外の事態となり驚いた声を上げる。明るい液晶画面に照らされたダイゴの横顔はどこか焦りを見せていた。
「あいにく非常用も主電源装置同じく電源が切られております。」
「ふたつの電源装置が切られるなんて・・・。」
「わかった。ボクはエネルギールームに行ってみるよ。クロダは至急キンセツ電気に連絡してくれ」
「承知致しました。ダイゴさんお気をつけて。」
「ああ、頼んだ。」
《ピッ》
ダイゴは話終わるとDフォンの電話を切った。
「話は聞こえたよね?という事でシアちゃんすまないけど一緒にエネルギールームに行こう。」
「その前にDフォンの明るさだけでは頼りないよね。」
「メレシー頼むよ!」
そう話すとダイゴはモンスターボールを暗闇の中に投げた。すると、光とともに身体に宝石質の鉱物のついたポケモンであるメレシーが現れた。Dフォンの液晶画面の明かりで微かにふわふわと浮いている姿が見える。
「メレシー フラッシュ!」
ダイゴはメレシーに技を指示するとメレシーは全身を輝かせた。その光はとても眩く相手の姿と足元がはっきりと見えるほどであった。
「うわ~、メレシーの光めちゃくちゃ明るい!」
「洞窟に行った時はいつもメレシーに明かりを頼んでるんだよ。」
「じゃあ、私も!」
メレシーに明るく照らされ自分の姿が見えるようになりシアはモンスターボールを取り出した。
「出ておいで、ランターン」
モンスターボールを投げると魚のような体型をしており頭部に玉のようなライトが着いているポケモンのランターンが現れた。ランターンはゆらゆらとライトを揺らしながらつぶらな瞳をシアに向けている。
「ランターン フラッシュお願い」
シアもランターンにフラッシュを指示するとランターンはゆっくりと明るく全身を発光し始めた。ランターンの光はメレシーの明るさと違い柔らかな印象であった。2匹のポケモンの明るさにより暗闇であった研究室はさらに明るくなった。
「ランターンかいいね。とても心強いよ」暗闇を明るく照らす2匹のポケモンを眺めダイゴは微笑む。
「さて、早速エネルギールームへ急ごう」
ダイゴとシアはメレシーとランターンの明かりを頼りにしながらエネルギールームの扉の前に差し掛かった。ダイゴは扉の前に着くと扉の前についている液晶画面に手を触れるとパスワードを入力した。すると、扉は「カチッ」と音が鳴った後左右に開いた。
「よかった、エネルギールームの施錠はもしもの事を考えて主電源とは別の電力を使っているんだ。」
扉が開きダイゴは安堵する。
「中に入ろうか」
ダイゴとシアは扉の中へと入っていった。部屋の中には無数の太いコードが接続されたスーパーコンピュータのような大きな機械が10台くらいが静かに並んでいるのが見えた。
「シアちゃんこっちだ」
ダイゴは部屋の奥の方へと進みシアはランターンと後をついて行った。部屋の奥に差し掛かかり電源装置を見るやいなやダイゴは驚いた表情を見せた。
「主電源装置と非常電源装置のブレーカーが切れている・・・。」
「おかしいな、主電源装置と非常用は別の媒体だから同時に切れることがないはずだ」
「では、どちらも同時に切れているということはとても不自然ですね。」
「ああ、もし可能性があるとするならば何者かが2つの電源装置の電源を同時に切ったとも考えられるね」
ダイゴは手を顎に当てながらOFFの赤いランプが点滅しているスイッチを眺めた。
「誰かが・・・ん?」
眉をひそめながらシアは部屋の当たりを見渡すと主電源装置の隣にある非常用電源装置の下に何か落ちているのを見つけた。
「これはポケモンの毛?」
手に取りランターンの光に当てると艶のある紫色の毛が数本あることがわかる。
「ポケモンの毛?この部屋は普段ポケモンを出すのは禁止の場所だよ」覗き込んできたダイゴは顔を横に振る。
「ダイゴさん、停電は偶然起きたんじゃないです」
「これは間違いなく他者による仕業です。」
シアはポケモン毛を見つめながら眉をひそめた。同時に電源が切れない装置が切れている。そして、本来場所にあるはずのないポケモンの毛が落ちている。明らかに不自然である。だが、犯人が何者なのかはまだ断言出来る証拠が足りない。
(でも何故犯人は停電にしたのだろう?)
頭の中に疑問が増えていく。冷静に考えなくてはとシアは自分に言い聞かせる。
《ピリリリリリ》
その時、ダイゴのDフォンが再び鳴った。ダイゴは通話ボタンをタップし電話に出る。
「ダイゴ様、クロダです。」
「たった今キンセツ電気の方が見えてエネルギールームに向かってます。」声の主は先程ダイゴと話していた男の声だった。
~数分後~
しばらくしてダイゴとシアはピカチュウ、バチュル、ラクライのでんきポケモンを連れた3人のキンセツ電気のスタッフ達とクロダと合流した。主電源装置の場所に案内すると、直ぐにキンセツ電気のスタッフ達は復旧作業を始めた。復旧作業は思ったよりもスムーズに進み割と直ぐに終わった。作業が完了するとエネルギールームは電気が着き辺りが一気に明るくなった。
「早く電気が復旧できてよかったですね!」
シアはようやく明るくなり不自由さがなくなると安心して表情が一瞬和らいだ。
「不幸中の幸いか装置は壊されていなかったから早めの対応ができてよかったよ」ダイゴは明るくなったためメレシーモンスターボールにしまいながら微笑む。
「いや~、エレベーターが止まってしまっていたので遅くなりましてすみませんでした!」
「ところでダイゴ様、こちらの方はどなたですか?」
クロダと呼ばれている男は視線をシアの方へ向けた。明るくなりやっと今まで電話越し出会った人物がはっきり見える。歳はラックと同じぐらいの40代近くでベリーショートヘアにスーツを決めた男であった。
「ああ、ちょうどクロダに紹介しようと思っていたんだ」
「こちらの方はセラさんだ。一時的にボクの秘書になって頂いてるんだ」
「はじめまして、ダイゴさんの秘書を務めさせて頂いております。セラと申します。」シアはビジネスマナーとして丁寧にお辞儀をする。
「おお、この方が以前話されていた新人秘書のセラさんですか!」
「申し遅れてしまいすみません。私はクロダです。ムクゲ社長の専属秘書をさせて頂いております。」クロダもシアにお辞儀を丁寧に返すと微笑んだ。
(この人がムクゲ社長の秘書さんか・・・。)
ムクゲに近い関係の人に出会う事ができ最近関係を持ち始めたダイキアドバンスについて何か知ることができないか思惑が頭をよぎった。
「しかしまぁ~、秘書が配属される程にダイゴ様もご出世されましたね~!」
「これでデボンは安泰ですね!」
クロダは腰に手を当てながらはつらつとした笑顔を浮かべる。
「よしてくれよクロダ!」
「ボクはまだ継ぐだなんて決めてないんだから」
クロダの冗談が通じないのかダイゴは少ししかめっ面をしながら伏し目がちになる。
ダイゴの言動を聞いてシアは(ダイゴさんって会社を継ぐ気ないんだ!?)(御曹司なのに意外だな)と不思議に思った。
「ところで、これからクロダに聞きたい事があるんだ」
「ここでは話しにくいから会議室で話そう」
ダイゴは話を切り出すと足早にエネルギールームから出て行った。シアとクロダもダイゴの後を追うように部屋を後にした。
【停電は無事改善されたが大きな謎が現れた。シアは謎を説き明かすことはできるのだろうか?】
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