探偵はモンスターボールの中~side story
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※本編「chapter6~クレッフィと書斎の鍵」のサイドストーリーです。
職務を終えダイゴは自室の机に座りパソコンの画面を眺めていた。
「よし、早速ポケカメで撮った動画を見てみるとするか」
ポケカメとはポケモンに身につけさせて撮影できるデボンコーポレーション新製品のカメラだ。実はダイゴも作製プロジェクトメンバーに加わっている。
ソフトウェアを立ち上げパスワードを入力する。するとムーランドが撮った動画や画像が次々と表示された。どの画像も動画もシアをしっかりと映し出されている。
「おお、思っていた以上に綺麗に撮れているな!」
「・・・ん?」
ダイゴは一つの動画ファイルが気になった。気になったファイルはシアがずぶ濡れになり途方に暮れている様子がサムネイルになっているからだ。
(シアちゃんに何かあったのかな?)ダイゴは様子が知りたくなり動画ファイルをクリックする。
時間はお昼の頃だった。シアはムギに庭の植物の水やりを任されていた。
「この蛇口を捻れば水が出るんだっけ?」
どうやらホースが繋がった蛇口から水を出そうとしているようだ。シアは蛇口をなぜか勢いよく捻ってしまった。
「うわあ~っ!!冷たあ~い!」
案の定、地面に置いてあったホースが勢いよく踊りだしシアは水を被ってしまった。突然予想外のことが起こり目を丸くし呆然とする。
「何事ですか?」
ムギはシアの大声を聞きつけベランダの窓を開け様子を伺う。
「ムギさんごめんなさい。メイド服を水で濡らしてしまいました。」申し訳なさそうに眉をひそめ恐る恐る謝る。スカートからは水が滴って垂れていた。
「ふぅ、仕方がないですね。替えがありますので洗濯して乾くまでそちらを着てください。」ムギは表情を一切変えず腰に手を当てながら話す。
「本当にすみません。今着替えて来ます!」
シアは急いで着替えを取りに屋敷の中へ小走りで入って行った。
今までの一連のやり取りはムーランドのカメラにしっかりと撮影してあった。
「フフ、シアちゃんって意外と天然なところあるんだな」ダイゴは映像を見ながらほくそ笑んでいた。シアの意外な一面が垣間見れて新鮮味を感じていた。
動画は一度切れており続きがあった。ダイゴは次の動画もすかさずクリックする。
「はあ、証拠も見つからないしおまけに水も被ってしまうなんて最悪な1日だな~。」シアは小言を呟きながらフラフラと更衣室へ向かう。濡れたメイド服が身体に張り付いて気持ちが悪い。着替えることで頭がいっぱいだったのでシアは後ろからムーランドがついて来ているのも気が付かなかった。
シアは更衣室に入るとかけてあった新しいメイド服に手を伸ばし見つめると着替えを始めた。
ムーランドは更衣室のドアの隙間から顔を出しシアの様子を見ていた。シアの行動を見て(一体何をしてるのだろう?)と言わんばかりにムーランドは不思議に思いながら首をかしげ小さく「ワゥン?」と鳴いた。
すると首輪に付けられたカメラがムーランドの声に反応し録画をし始めた。
「うわあ!!」
ダイゴは動画のシアが脱ごうと後ろのチャックに手をかけたシーンになった瞬間咄嗟に停止ボタンを押し目をそらす。
「ムーランドめここまでついてこなくていいのに」
ゆっくりと深呼吸して少し気を落ち着かせてから恐る恐る視線をパソコン画面に戻しゆっくりとマウスポインタを動画削除アイコンへ合わせクリックする。
間もなく画面には「この動画は削除されました」と表示された。ダイゴは画面の表示を見ると安堵し思わずため息が出た。
「まだまだカメラは改善の余地がありそうだな」
危うくシアの着替えを見そうになり焦る心と恥じらう気持ちそして撮ってしまった罪悪感が複雑に絡んだ感情になり今だに少しドキドキしていた。
すると、コンコンと部屋のドアを叩く音が聞こえた。
ダイゴは一瞬ビクッとしたが取り直して「どうぞ」と返事をする。ムギが「失礼します」と部屋に入ってきた。
「坊ちゃん、お風呂のご準備ができました。」
「先程何やら大声を出しているのが聞こえましたがどうかされましたか?」
「いや、なんでもないよ」
ダイゴは苦笑いを浮かべ手を振る。
「そうですか、ならよいのですが。」
「では、失礼します」
ムギは少し眉を顰めたあとダイゴの部屋を後にした。
(シアさんが調査で屋敷に来てから坊ちゃんはなんだか様子がおかしいような・・・。)ダイゴの最近の行動を怪しがるムギであった。
End
職務を終えダイゴは自室の机に座りパソコンの画面を眺めていた。
「よし、早速ポケカメで撮った動画を見てみるとするか」
ポケカメとはポケモンに身につけさせて撮影できるデボンコーポレーション新製品のカメラだ。実はダイゴも作製プロジェクトメンバーに加わっている。
ソフトウェアを立ち上げパスワードを入力する。するとムーランドが撮った動画や画像が次々と表示された。どの画像も動画もシアをしっかりと映し出されている。
「おお、思っていた以上に綺麗に撮れているな!」
「・・・ん?」
ダイゴは一つの動画ファイルが気になった。気になったファイルはシアがずぶ濡れになり途方に暮れている様子がサムネイルになっているからだ。
(シアちゃんに何かあったのかな?)ダイゴは様子が知りたくなり動画ファイルをクリックする。
時間はお昼の頃だった。シアはムギに庭の植物の水やりを任されていた。
「この蛇口を捻れば水が出るんだっけ?」
どうやらホースが繋がった蛇口から水を出そうとしているようだ。シアは蛇口をなぜか勢いよく捻ってしまった。
「うわあ~っ!!冷たあ~い!」
案の定、地面に置いてあったホースが勢いよく踊りだしシアは水を被ってしまった。突然予想外のことが起こり目を丸くし呆然とする。
「何事ですか?」
ムギはシアの大声を聞きつけベランダの窓を開け様子を伺う。
「ムギさんごめんなさい。メイド服を水で濡らしてしまいました。」申し訳なさそうに眉をひそめ恐る恐る謝る。スカートからは水が滴って垂れていた。
「ふぅ、仕方がないですね。替えがありますので洗濯して乾くまでそちらを着てください。」ムギは表情を一切変えず腰に手を当てながら話す。
「本当にすみません。今着替えて来ます!」
シアは急いで着替えを取りに屋敷の中へ小走りで入って行った。
今までの一連のやり取りはムーランドのカメラにしっかりと撮影してあった。
「フフ、シアちゃんって意外と天然なところあるんだな」ダイゴは映像を見ながらほくそ笑んでいた。シアの意外な一面が垣間見れて新鮮味を感じていた。
動画は一度切れており続きがあった。ダイゴは次の動画もすかさずクリックする。
「はあ、証拠も見つからないしおまけに水も被ってしまうなんて最悪な1日だな~。」シアは小言を呟きながらフラフラと更衣室へ向かう。濡れたメイド服が身体に張り付いて気持ちが悪い。着替えることで頭がいっぱいだったのでシアは後ろからムーランドがついて来ているのも気が付かなかった。
シアは更衣室に入るとかけてあった新しいメイド服に手を伸ばし見つめると着替えを始めた。
ムーランドは更衣室のドアの隙間から顔を出しシアの様子を見ていた。シアの行動を見て(一体何をしてるのだろう?)と言わんばかりにムーランドは不思議に思いながら首をかしげ小さく「ワゥン?」と鳴いた。
すると首輪に付けられたカメラがムーランドの声に反応し録画をし始めた。
「うわあ!!」
ダイゴは動画のシアが脱ごうと後ろのチャックに手をかけたシーンになった瞬間咄嗟に停止ボタンを押し目をそらす。
「ムーランドめここまでついてこなくていいのに」
ゆっくりと深呼吸して少し気を落ち着かせてから恐る恐る視線をパソコン画面に戻しゆっくりとマウスポインタを動画削除アイコンへ合わせクリックする。
間もなく画面には「この動画は削除されました」と表示された。ダイゴは画面の表示を見ると安堵し思わずため息が出た。
「まだまだカメラは改善の余地がありそうだな」
危うくシアの着替えを見そうになり焦る心と恥じらう気持ちそして撮ってしまった罪悪感が複雑に絡んだ感情になり今だに少しドキドキしていた。
すると、コンコンと部屋のドアを叩く音が聞こえた。
ダイゴは一瞬ビクッとしたが取り直して「どうぞ」と返事をする。ムギが「失礼します」と部屋に入ってきた。
「坊ちゃん、お風呂のご準備ができました。」
「先程何やら大声を出しているのが聞こえましたがどうかされましたか?」
「いや、なんでもないよ」
ダイゴは苦笑いを浮かべ手を振る。
「そうですか、ならよいのですが。」
「では、失礼します」
ムギは少し眉を顰めたあとダイゴの部屋を後にした。
(シアさんが調査で屋敷に来てから坊ちゃんはなんだか様子がおかしいような・・・。)ダイゴの最近の行動を怪しがるムギであった。
End