本編①~ツワブキ邸潜入編
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とある日の昼下がり
朝忙しそうに飛び回っていたスバメ達が窓辺に止まりくっついてお昼寝をしている。
ここはホウエン地方カナズミシティにひっそりとある探偵事務所。
椅子に座っているラックが壁にかかっているポッポ時計を眺めてから資料に目を通していた。時計は午後の1時頃を指し始めていた。
「そろそろだな」と呟いていた時だった。
コンコン と扉からノックの音がした。
「どうぞお入りください」音を聞きノックをした主が誰であるかを察し返事をする。
ガチャりと扉が開くと銀髪の若い男が「失礼します。」と礼儀正しくお辞儀をして入室してきた。
歳は20代後半だろうか世間で言うと端麗な顔立ちと気品に満ちている印象を持つ好青年である。
「お待ちしていましたよダイゴさん。ポロサ探偵事務所へようこそ」
「私はここの事務所の所長のラックです。本日は忙しい中足を運んでくださりありがとうございます。」ラックは微笑む。
ダイゴと言われる男は「こちらこそ、急な依頼を引き受けて下さりありがとうございます」と軽く会釈した。
「さ、こちらにおかけになってくださいハンサムからはある程度お話を聞かせて頂きました。」ラックは客室のソファへとダイゴを案内する。
ダイゴが客室のソファに座るとラックは前のソファに腰掛け「さっそくではありますが依頼と言うものは一体どんなものなのか改めて聞かせていただきますか」とダイゴにゆっくりと視線を戻した。
「はい、ボクはデボンコーポレーション社長の息子であるのは言うまでもありませんが近頃、社長であるおやじの様子に疑問を感じておりまして」
デボンコーポレーションと言うとホウエン地方では誰もが知っている巨大企業だ。
今では、他の地方にも子会社が進出しホウエン地方だけでの名ばかりでは無い企業である。そんな巨大企業の御曹司がこんな小さな探偵事務所に依頼を持ちかけるだなんて半ば不信に思いラックは 「ムクゲ社長がですか。一体、どんな疑問ですか」と眉をひそめた。
ダイゴは少し言いにくそうな様子を見せたあと「ボクは後継としておやじの手伝いをしているのですが最近、おやじがまるでボクに隠し事をしているかのように見えるんです。」とラックを見つめて話す。
「ほぉ、息子に隠し事ですか親子なら良くあることではないでしょうか」
「ただ、ボクの目からは何かに心配しているように見られたりしばらく実家に戻らなかったり戻ってきても朝方だったりと今までのおやじからは見られない不審な様子が見られ観察しているのです。」
「ボクも注意深く観察をしているのですが、どうも身内ではなかなか見えずらいこともありまして」
ダイゴは軽く息を吐いた後「そこで、ボクだけでは調査の手が回らないため探偵事務所のお力を少々お借りしたくて依頼をさせて頂きました。」
「つまり、社長の行動調査をして頂きたいと」
「流石、探偵さんだ ボクの考えていたことがわかるだなんて」ダイゴはフッと笑う。
「ハハハ!我々もこの手の依頼は意外と多くてねダイゴさんだけでのお話ではないですよ」
ラックは「では、ダイゴさんのお手伝いの担当をさせて頂く者をご紹介しますよ」と立ち上がりソファから離れる。そして、客室から隣にある部屋を覗き込みながら「シア!お客様がみえたからこちらに来なさい」と客室から隣の部屋に声を向けた。
すると直ぐに「はい、先生ただいま行きま~す!」と女性の声が聞こえた。
声がしてから間もなく声の主が隣の部屋から出てきた。
歳は20代前半だろうか背が低くふんわりとしたパーマが印象的な女性だ。
「えっ」
ダイゴはまさか若い女性が自分の担当になるだなんて驚きながら女性を眺めた。
女性も(ずいぶん若くスーツ姿で身なりがきちんとされてる男性が依頼人で来たなあ)と珍しく思いながら驚くダイゴに視線を向ける。
「ダイゴさん、紹介するよここの探偵事務所の紅一点探偵シアだご挨拶しなさい」
シアは「はじめまして探偵事務所のシアと申します。」とダイゴに軽く会釈する。
ダイゴは「こちらこそ、はじめましてボクはダイゴよろしくね」とシアに笑顔を向けた。
沈黙が2人の間に流れる。
沈黙に耐えきれずシアは「で、なんですか先生 急に私を呼び出して」と困り顔でラックに耳打ちをする。
「いや~、君にある依頼をお願いしたくてね」
ラックは頭を掻きながら遠い目をする
シアは「はあ、またですか!?何にも知らせず私に依頼をまかせるなんてこれで何度目ですか」呆れた表情を見せる。
「君はもう独り立ちしたのだからこれぐらいのことぐらい朝飯前だろう?」
「だからってどんな探偵でも事前に依頼主の調査をしてからの引き受けではないですか?」
「あ~あ~、聞こえない!聞こえない!」
ラックは両耳を押さえながらソッポを向く。
ラックのいつもの気まぐれにシアは呆れて「もぉ~、今回だけですからね~っ!」とラックに膨れっ面を見せる。
ラックはハリーセンのような膨れっ面なシアを見て「いいじゃないか、ホウエンチャンピオンと調査ができるなんて本当は私が引き受けたいぐらいだよ」
「ホウエンチャンピオン?へえー、ホウエン地方にもポケモンリーグがあるんですね」とシアはきょとんとした表情を見せた。
ポケモンリーグついてはカントー地方、ジョウト地方、シンオウ地方については知っていたがホウエン地方に住み始めて日が浅いためホウエンリーグについては皆無であった。
「ええ!ホウエンチャンピオンのダイゴさんを知らないのかい!?」ラックは驚いてシアを見る。
「はい、全然」シアは純粋な表情をする。
「ひょっとして、デボンコーポレーションもかい?」
「はい、全然」
ダイゴは「ハハハ・・・。」と乾いた苦笑いしながら2人のやり取りを見ていた。
シアはダイゴにラックとのやり取りを見られてしまい気まずくなり「すみません、こっちのお話しで」と焦りながら誤魔化す素振りをみせる。
「失礼、ダイゴさんシアをよろしく頼みます。彼女は少し世間知らずなところがありますが他の探偵とは一味違う子できっとダイゴさんの助けになると思います。」
「一味違うね・・・。なるほどそれは興味深いな」と半信半疑になりながらシアに目を向ける。
シアは「例えホウエンチャンピオンでもどんな人でも自分の依頼人となったからには頑張って支援しなくては」と思い「ダイゴさんのお力になれるよう全力を尽くさせて頂きますのでよろしくお願いします。」と挨拶する。
ダイゴは「ああ、こちらこそお互い知らない者同士よろしくね」再度微笑む
(やっぱり、気にしてる!?)と心の中が一瞬冷んやりした。
ラックはシアにダイゴの依頼について一通り話した。
「なるほど、お父様の不審な行動ですかとなると調査は主に張り込みになりますね。ただ、社長のため警備医やボディガードなど周り目は多いでしょうし・・・。どう調査していきましょうかね・・・。」シアは首を傾げる。
「最近はボクですら行動が読めずおやじの周りの人間もボクにはあまり話してくれないのさ」
「これはどうでしょうか?」
2人の考えている様子を見てラックは含み笑いを浮かべた後「シアがダイゴさんのご実家のメイドとデボンの社員に変装して潜入するのは」と提案をする。
「えっ!?」
ラックの思いもしていなかった提案にシアは驚き目を大きくさせた。
「ははは、それは名案ですね!」
ダイゴ はラックの提案をすんなりと受けた後すぐにDフォンを取り出し「もしもし、ばあや?ボクだけど今からメイド服を用意して欲しいんだけど・・・。」「もしもし、クロダ?ボクだけど今からデボンの社員服を・・・。」と電話をし始めた。
(い、いきなり!?)
シアはダイゴ の手際良さにあっけに取られつつも状況についていけず立ち尽くしダイゴ とラックの様子を眺めることしかできなかった。
「君、身長いくつ?靴のサイズは?」
ダイゴ はシアに服のサイズや靴のサイズなどを聞いた後今から持ってきてほしいと電話で伝えた。
「さすが、御曹司」シアは呆れながら小さくつぶやいた。
数分後
ダイゴ が連絡した通り1時間も経たずにツワブキ邸のメイド服とデボンの社員服が探偵事務所に届けられた。
深い緑カラーを基調とした首元にはリボンが施されている昔ながらのメイド服だ。
社員服のスーツには左胸のフラワーホールにデボンコーポレーションの社員バッジがつけられている。
「うーん、なかなか似合うじゃないか!」
ラックはほくそ笑みながらシアのメイド服姿を眺める。
「これならボクの実家にいても怪しまれないね」
ダイゴ も顎に手を当てながらシアを眺める。
シアは2人にメイド服姿をまじまじと眺められ(まさかこんな格好をさせらるなんて)と顔を赤らめていた。
仕事ながら変装をすることには慣れているが流石に2人の男性にじろじろ眺められるは恥ずかしくなる。
「じゃ、明日からよろしくね」
ダイゴはそう言うと連絡先を書いた紙をシアに渡した。
【小さな疑いがやがてデボンコーポレーションと世間を震撼させる事件の幕開けだと知らずに】
※Dフォン デボンコーポレーション製 スマートフォン
◀◀ To be continued
朝忙しそうに飛び回っていたスバメ達が窓辺に止まりくっついてお昼寝をしている。
ここはホウエン地方カナズミシティにひっそりとある探偵事務所。
椅子に座っているラックが壁にかかっているポッポ時計を眺めてから資料に目を通していた。時計は午後の1時頃を指し始めていた。
「そろそろだな」と呟いていた時だった。
コンコン と扉からノックの音がした。
「どうぞお入りください」音を聞きノックをした主が誰であるかを察し返事をする。
ガチャりと扉が開くと銀髪の若い男が「失礼します。」と礼儀正しくお辞儀をして入室してきた。
歳は20代後半だろうか世間で言うと端麗な顔立ちと気品に満ちている印象を持つ好青年である。
「お待ちしていましたよダイゴさん。ポロサ探偵事務所へようこそ」
「私はここの事務所の所長のラックです。本日は忙しい中足を運んでくださりありがとうございます。」ラックは微笑む。
ダイゴと言われる男は「こちらこそ、急な依頼を引き受けて下さりありがとうございます」と軽く会釈した。
「さ、こちらにおかけになってくださいハンサムからはある程度お話を聞かせて頂きました。」ラックは客室のソファへとダイゴを案内する。
ダイゴが客室のソファに座るとラックは前のソファに腰掛け「さっそくではありますが依頼と言うものは一体どんなものなのか改めて聞かせていただきますか」とダイゴにゆっくりと視線を戻した。
「はい、ボクはデボンコーポレーション社長の息子であるのは言うまでもありませんが近頃、社長であるおやじの様子に疑問を感じておりまして」
デボンコーポレーションと言うとホウエン地方では誰もが知っている巨大企業だ。
今では、他の地方にも子会社が進出しホウエン地方だけでの名ばかりでは無い企業である。そんな巨大企業の御曹司がこんな小さな探偵事務所に依頼を持ちかけるだなんて半ば不信に思いラックは 「ムクゲ社長がですか。一体、どんな疑問ですか」と眉をひそめた。
ダイゴは少し言いにくそうな様子を見せたあと「ボクは後継としておやじの手伝いをしているのですが最近、おやじがまるでボクに隠し事をしているかのように見えるんです。」とラックを見つめて話す。
「ほぉ、息子に隠し事ですか親子なら良くあることではないでしょうか」
「ただ、ボクの目からは何かに心配しているように見られたりしばらく実家に戻らなかったり戻ってきても朝方だったりと今までのおやじからは見られない不審な様子が見られ観察しているのです。」
「ボクも注意深く観察をしているのですが、どうも身内ではなかなか見えずらいこともありまして」
ダイゴは軽く息を吐いた後「そこで、ボクだけでは調査の手が回らないため探偵事務所のお力を少々お借りしたくて依頼をさせて頂きました。」
「つまり、社長の行動調査をして頂きたいと」
「流石、探偵さんだ ボクの考えていたことがわかるだなんて」ダイゴはフッと笑う。
「ハハハ!我々もこの手の依頼は意外と多くてねダイゴさんだけでのお話ではないですよ」
ラックは「では、ダイゴさんのお手伝いの担当をさせて頂く者をご紹介しますよ」と立ち上がりソファから離れる。そして、客室から隣にある部屋を覗き込みながら「シア!お客様がみえたからこちらに来なさい」と客室から隣の部屋に声を向けた。
すると直ぐに「はい、先生ただいま行きま~す!」と女性の声が聞こえた。
声がしてから間もなく声の主が隣の部屋から出てきた。
歳は20代前半だろうか背が低くふんわりとしたパーマが印象的な女性だ。
「えっ」
ダイゴはまさか若い女性が自分の担当になるだなんて驚きながら女性を眺めた。
女性も(ずいぶん若くスーツ姿で身なりがきちんとされてる男性が依頼人で来たなあ)と珍しく思いながら驚くダイゴに視線を向ける。
「ダイゴさん、紹介するよここの探偵事務所の紅一点探偵シアだご挨拶しなさい」
シアは「はじめまして探偵事務所のシアと申します。」とダイゴに軽く会釈する。
ダイゴは「こちらこそ、はじめましてボクはダイゴよろしくね」とシアに笑顔を向けた。
沈黙が2人の間に流れる。
沈黙に耐えきれずシアは「で、なんですか先生 急に私を呼び出して」と困り顔でラックに耳打ちをする。
「いや~、君にある依頼をお願いしたくてね」
ラックは頭を掻きながら遠い目をする
シアは「はあ、またですか!?何にも知らせず私に依頼をまかせるなんてこれで何度目ですか」呆れた表情を見せる。
「君はもう独り立ちしたのだからこれぐらいのことぐらい朝飯前だろう?」
「だからってどんな探偵でも事前に依頼主の調査をしてからの引き受けではないですか?」
「あ~あ~、聞こえない!聞こえない!」
ラックは両耳を押さえながらソッポを向く。
ラックのいつもの気まぐれにシアは呆れて「もぉ~、今回だけですからね~っ!」とラックに膨れっ面を見せる。
ラックはハリーセンのような膨れっ面なシアを見て「いいじゃないか、ホウエンチャンピオンと調査ができるなんて本当は私が引き受けたいぐらいだよ」
「ホウエンチャンピオン?へえー、ホウエン地方にもポケモンリーグがあるんですね」とシアはきょとんとした表情を見せた。
ポケモンリーグついてはカントー地方、ジョウト地方、シンオウ地方については知っていたがホウエン地方に住み始めて日が浅いためホウエンリーグについては皆無であった。
「ええ!ホウエンチャンピオンのダイゴさんを知らないのかい!?」ラックは驚いてシアを見る。
「はい、全然」シアは純粋な表情をする。
「ひょっとして、デボンコーポレーションもかい?」
「はい、全然」
ダイゴは「ハハハ・・・。」と乾いた苦笑いしながら2人のやり取りを見ていた。
シアはダイゴにラックとのやり取りを見られてしまい気まずくなり「すみません、こっちのお話しで」と焦りながら誤魔化す素振りをみせる。
「失礼、ダイゴさんシアをよろしく頼みます。彼女は少し世間知らずなところがありますが他の探偵とは一味違う子できっとダイゴさんの助けになると思います。」
「一味違うね・・・。なるほどそれは興味深いな」と半信半疑になりながらシアに目を向ける。
シアは「例えホウエンチャンピオンでもどんな人でも自分の依頼人となったからには頑張って支援しなくては」と思い「ダイゴさんのお力になれるよう全力を尽くさせて頂きますのでよろしくお願いします。」と挨拶する。
ダイゴは「ああ、こちらこそお互い知らない者同士よろしくね」再度微笑む
(やっぱり、気にしてる!?)と心の中が一瞬冷んやりした。
ラックはシアにダイゴの依頼について一通り話した。
「なるほど、お父様の不審な行動ですかとなると調査は主に張り込みになりますね。ただ、社長のため警備医やボディガードなど周り目は多いでしょうし・・・。どう調査していきましょうかね・・・。」シアは首を傾げる。
「最近はボクですら行動が読めずおやじの周りの人間もボクにはあまり話してくれないのさ」
「これはどうでしょうか?」
2人の考えている様子を見てラックは含み笑いを浮かべた後「シアがダイゴさんのご実家のメイドとデボンの社員に変装して潜入するのは」と提案をする。
「えっ!?」
ラックの思いもしていなかった提案にシアは驚き目を大きくさせた。
「ははは、それは名案ですね!」
ダイゴ はラックの提案をすんなりと受けた後すぐにDフォンを取り出し「もしもし、ばあや?ボクだけど今からメイド服を用意して欲しいんだけど・・・。」「もしもし、クロダ?ボクだけど今からデボンの社員服を・・・。」と電話をし始めた。
(い、いきなり!?)
シアはダイゴ の手際良さにあっけに取られつつも状況についていけず立ち尽くしダイゴ とラックの様子を眺めることしかできなかった。
「君、身長いくつ?靴のサイズは?」
ダイゴ はシアに服のサイズや靴のサイズなどを聞いた後今から持ってきてほしいと電話で伝えた。
「さすが、御曹司」シアは呆れながら小さくつぶやいた。
数分後
ダイゴ が連絡した通り1時間も経たずにツワブキ邸のメイド服とデボンの社員服が探偵事務所に届けられた。
深い緑カラーを基調とした首元にはリボンが施されている昔ながらのメイド服だ。
社員服のスーツには左胸のフラワーホールにデボンコーポレーションの社員バッジがつけられている。
「うーん、なかなか似合うじゃないか!」
ラックはほくそ笑みながらシアのメイド服姿を眺める。
「これならボクの実家にいても怪しまれないね」
ダイゴ も顎に手を当てながらシアを眺める。
シアは2人にメイド服姿をまじまじと眺められ(まさかこんな格好をさせらるなんて)と顔を赤らめていた。
仕事ながら変装をすることには慣れているが流石に2人の男性にじろじろ眺められるは恥ずかしくなる。
「じゃ、明日からよろしくね」
ダイゴはそう言うと連絡先を書いた紙をシアに渡した。
【小さな疑いがやがてデボンコーポレーションと世間を震撼させる事件の幕開けだと知らずに】
※Dフォン デボンコーポレーション製 スマートフォン
◀◀ To be continued