言葉を綴る。-SS短編集-

「…お客さんそろそろ閉店ですよ?」
「閉店って言っても後一時間後にはまたBAR開けるんでしょ、マスター」
「全く…昨日もそう言って居座ってたじゃないですか」
 Cafe&BARになっている此処のカウンターの片隅に一人。昼十一時から十七時のカフェの営業の後、十八時からバーが閉まる午前三時までの間、何度ドアベルの音に振り返ったことだろう。
「待たせてごめん」
 その一言が聞きたくて、今日もアルコールの強いカクテルを片手に、あの人がやってくるのを待っている。
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