第一話「クレイジーな俺様と芋剥きマスター」
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此処は小さな世界の右下等辺、ゴマ諸島。
まるでゴマの粒のようにバラバラと島が点在しており、暖かい気候のお陰もあってか魚は豊富。海流もそんなにはキツくなく、穏やかな海に集まるのは漁師だけじゃない。
「まだヴァンは来ないのか?」
ため息混じりに僕を見るこの人はカンパニュラ副船長。
あ、僕はこの船のクルーその1。名前は気にしないでおくれよ。
「今ユリが起こしに行ってますよ、カンパニュラ副船長」
「ふむ…早くしてくれ。親父が噴火しそうだ」
要するに、末の弟の援護に行けって事ですね、お断りします!
「じゃ、お前達が行って見て来て下さいね。僕は朝御飯については止めたんですよ?ヴァンの分はちゃんと残すように、と」
今頃芋片手に嘆きの叫びを上げている馬鹿がなかなか来ない原因を作った二人に話を振る。
「だってよー、朝寝坊する奴がわりーよな?」
「そうだそうだ!てっきり具合が悪くてお腹痛くて朝御飯のベーコンとスープ食べられないと思ったんだもん!だから食べてあげました!はい、俺等悪くない」
…悪いのはコイツらの頭、分かってはいますがね。
「つべこべ言わずに、早く行ってください。カンパニュラ副船長もお困りですし、目の前の大火山が噴火したらとばっちりでオリエ操縦士以外海に放り込まれますよ」
野郎に容赦ない我がノーザンライツ団船長クソジ……シビリカ様は目を瞑って煙草を吹かしながらこめかみをピクピクしてます。
「しゃーねーな。見るだけな」
「見るだけ見るだけ」
減らず口ばかり叩く馬鹿二人がクソジ…シビリカ船長の迫力に負けて船室に走って行く。
「ねえ、アルム。今回はあんまり期待出来ないお宝なんでしょ?」
この船の紅一点。で、優しいカンパニュラ副船長の妻で船の操縦士のオリエさんが僕にそう尋ねる。
「半世紀前に滅んだ没落貴族の隠し財産。我がノーザンライツ団の厳しい財政を何とかするには小物でも何でも頂かないと」
よく食う、飲む馬鹿共のせいで我がノーザンライツ団の食糧庫はいっつもじゃがいもしか残らない。いっそじゃがいも団に改名しろと思うほど、じゃがいもしか買えない。
あ、今朝のベーコンはクソジジイの酒のつまみになる予定だった物。仕事前くらい肉食わないと士気が上がらないでしょ?だから出させていただきました。
…僕ともう一人の馬鹿以外で食べちゃいましたけど。
「…遅いっ!」
ダンッと足を鳴らし、クソジジ…シビリカ船長は雷のように吼えた。
「あー、俺も見てくるね」
カンパニュラ副船長逃亡ってことは………
ガシッ
「う……シビリカ船長ぉ?」
ぷらーんと、僕の首根っこを掴むシビリカ船長…あんた、まさか…
「つべこべ言わずに貴様が行けぃこの山羊野郎!」
「あ~~~~っ!!」
ドボンッ
せめてね…船室に向かって投げるなら分かるんですよ。
…でも此処、海ですよ!!
「クソジジイ~~ッ!!」
拾って下さった恩は忘れません。
ただ、キレたら海に誰かしら放り込むのやめてください。せめて僕以外を!!
「海水辛ぁ~」
犬かき…じゃなくて山羊かきで目的の島に先に上陸するとバッサバッサと僕が海に投げ込まれる原因になった馬鹿がやって来ました。
「何やってんだアルムの兄貴?水の滴るいい男披露か?」
「……お前のせいじゃ~~!!」
まるでゴマの粒のようにバラバラと島が点在しており、暖かい気候のお陰もあってか魚は豊富。海流もそんなにはキツくなく、穏やかな海に集まるのは漁師だけじゃない。
「まだヴァンは来ないのか?」
ため息混じりに僕を見るこの人はカンパニュラ副船長。
あ、僕はこの船のクルーその1。名前は気にしないでおくれよ。
「今ユリが起こしに行ってますよ、カンパニュラ副船長」
「ふむ…早くしてくれ。親父が噴火しそうだ」
要するに、末の弟の援護に行けって事ですね、お断りします!
「じゃ、お前達が行って見て来て下さいね。僕は朝御飯については止めたんですよ?ヴァンの分はちゃんと残すように、と」
今頃芋片手に嘆きの叫びを上げている馬鹿がなかなか来ない原因を作った二人に話を振る。
「だってよー、朝寝坊する奴がわりーよな?」
「そうだそうだ!てっきり具合が悪くてお腹痛くて朝御飯のベーコンとスープ食べられないと思ったんだもん!だから食べてあげました!はい、俺等悪くない」
…悪いのはコイツらの頭、分かってはいますがね。
「つべこべ言わずに、早く行ってください。カンパニュラ副船長もお困りですし、目の前の大火山が噴火したらとばっちりでオリエ操縦士以外海に放り込まれますよ」
野郎に容赦ない我がノーザンライツ団船長クソジ……シビリカ様は目を瞑って煙草を吹かしながらこめかみをピクピクしてます。
「しゃーねーな。見るだけな」
「見るだけ見るだけ」
減らず口ばかり叩く馬鹿二人がクソジ…シビリカ船長の迫力に負けて船室に走って行く。
「ねえ、アルム。今回はあんまり期待出来ないお宝なんでしょ?」
この船の紅一点。で、優しいカンパニュラ副船長の妻で船の操縦士のオリエさんが僕にそう尋ねる。
「半世紀前に滅んだ没落貴族の隠し財産。我がノーザンライツ団の厳しい財政を何とかするには小物でも何でも頂かないと」
よく食う、飲む馬鹿共のせいで我がノーザンライツ団の食糧庫はいっつもじゃがいもしか残らない。いっそじゃがいも団に改名しろと思うほど、じゃがいもしか買えない。
あ、今朝のベーコンはクソジジイの酒のつまみになる予定だった物。仕事前くらい肉食わないと士気が上がらないでしょ?だから出させていただきました。
…僕ともう一人の馬鹿以外で食べちゃいましたけど。
「…遅いっ!」
ダンッと足を鳴らし、クソジジ…シビリカ船長は雷のように吼えた。
「あー、俺も見てくるね」
カンパニュラ副船長逃亡ってことは………
ガシッ
「う……シビリカ船長ぉ?」
ぷらーんと、僕の首根っこを掴むシビリカ船長…あんた、まさか…
「つべこべ言わずに貴様が行けぃこの山羊野郎!」
「あ~~~~っ!!」
ドボンッ
せめてね…船室に向かって投げるなら分かるんですよ。
…でも此処、海ですよ!!
「クソジジイ~~ッ!!」
拾って下さった恩は忘れません。
ただ、キレたら海に誰かしら放り込むのやめてください。せめて僕以外を!!
「海水辛ぁ~」
犬かき…じゃなくて山羊かきで目的の島に先に上陸するとバッサバッサと僕が海に投げ込まれる原因になった馬鹿がやって来ました。
「何やってんだアルムの兄貴?水の滴るいい男披露か?」
「……お前のせいじゃ~~!!」