福岡分校
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禪院さんとのやりとりで頭に血が上ったから、カフェで頭を冷やしていると、五条先生から「すぐに高専に戻ってきて〜」と連絡が入った。
電車に揺られ、高専へ続く道を歩き、五条先生に指定された部屋に入った。
「おつかれサマンサー!悪いねぇ用事あったのに」
「いいえ。電話もらった時にはもう用事はすんでたので」
いつも通りの五条先生の挨拶でさっきまでのモヤモヤが一瞬にして晴れた。
そんな五条先生のそばで、夜蛾学長が知らない男の人と何かを話していた。
知らないその人は左目に眼帯をして口髭を携えていて、肩につくくらいの髪を外ハネにし、オールバックの男の人。
どうみても見たこともない男の人なんだけど、その人は私をみた瞬間
「おおお!!君が"あの"名代咲桜か!」
男の人は「ガハハハ」と笑いながら私の肩を抱いた。
え!?!
誰何?!?
「奈木野。名代が驚いてるだろう」
夜蛾学長の一声で、奈木野さんという男の人は、私から離れた。
「あー失敬失敬。私は福岡分校の学長をしている奈木野だ」
「福岡分校…??」
聞いたことない名前。
「知らないって顔してるね。まぁ悠仁達も同じ反応すると思うし、そろそろみんなも帰ってくるだろうから、みんなが揃ってから話しよっか」
五条先生の言葉に私はコクリと頷き「順平君達はどこに行っちゃったんですか?」と聞いた。
「みんなには廃墟の学校へ任務に出てもらってるんだ。さっき伊地知から連絡もあったし、そろそろ帰ってくると思うんだけど───」
「1年4名、戻りました。指示通り遭遇した術師も一緒です」
五条先生の言う通り、伏黒君、虎杖君、野薔薇ちゃん、それから順平君。
そして、順平君と同じ様に右目を前髪で隠した金髪の女の子が任務から帰ってきた。
初めて見る子だけど、首に渦巻きのボタンがついたチョーカーをつけてるって事は、私達と同じ呪術高専の子なのかな?
私は金髪の女の子と話したい気持ちを抑えながら、順平君の所に駆け寄って「おかえり」ってちゃんと言った。
だって今朝、順平君に話しかけられた時、私すごく素っ気なくしちゃったんだもん。
「順平君。怪我してない?」
「ただいま。悠仁達がいたから怪我してないよ」
「良かった。ねぇ…一緒にいる女の子は…誰?」
「あぁ。竜胆サキさんって子だよ。任務中に遭遇して、伊地知さんが連れてこいって…どうやら福岡分校から来たらしいんだけど…」
「福岡分校?…私さっき福岡分校で学長してるっていう奈木野学長と話したよ」
「え?」
驚く順平君に話を続けようとした時、奈木野先生の大きくて豪快な笑い声が部屋を包んだ。
声をの方を見ると、奈木野学長が虎杖君の肩を抱いていた。
さっきの私みたい。
どうやら奈木野学長は珍しい学生を見ると興奮してあぁなっちゃうみたい?
奈木野学長が虎杖君に謝った後、福岡分校から来たとみんなに説明すると伏黒君が「福岡分校とか、聞いたことがないんですけど…」とみんなの疑問を代表して言ってくれた。
「ガハハハ!正直でよろしい!何分我々は小さな集団なのでな、知らなくとも無理はない」
「福岡分校分校はその名の通り、福岡に存在する高専の拠点だ。扱いとしては、東京校の一部ということになっている」
無知な私達にもおおらかな対応をしてくれた奈木野学長に続いて、夜蛾学長が説明してくれた。
私がここに来た時、呪術高専は東京と京都の2校しかないって聞いてた。
だから分福岡に校があっただなんてびっくり。
「その福岡分校の学長と生徒がなんで東京にいるんですか」
伏黒君はいつでも冷静。
私よりも年下だなんて思えない。
そんな伏黒君の疑問に答えたのは奈木野学長だった。
「打診にに来たのだ。我々、福岡分校に力を貸してほしいと」
奈木野学長の話では、今、福岡を初めとする九州地方で、九州地方の呪術師達では対象できないほどの高い等級の呪霊が出現している。
奈木野学長と夜蛾学長は旧知の友で、信頼できるから、東京校に白羽の矢が立ったみたい。
ということは、つまり…。
「───悠仁達は明日から福岡ね。大丈夫!飛行機はもうとってあるから、荷造りだけすればオッケー!フライトは明日の朝ね!」
五条先生の言葉に動揺する私達なんて気にせず五条先生はいつもの調子で私達に航空券を手渡した。
受け取った航空券の日付は明朝7時。
すっごく早いから起きれるかな。
でも福岡なんていったことないし、豚骨ラーメンとか、屋台飯とか、美味しい食べ物とかあるって聞くし、結構楽しみかも!
「朝7時なら、今から荷造りしなきゃね!」
傍にいた順平君はとっても不安そう。
「咲桜行く気満々だね」
「うん!だって順平君!福岡だよ?美味しい食べ物いっぱいあるし!行ったことないんだもん!」
「咲桜の言う通り、どうせ拒否権ないし、九州なら温泉もあるし…いいわね」
「温泉かぁ〜任務の後に癒されるのめっちゃ最高じゃん」
野薔薇ちゃんに続いて虎杖君も行く気になった。
みんなで任務だなんて、なんだかワクワクしてきちゃった。
続く
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