お見合い(with禪院直哉)
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咲桜は今、とても不機嫌である。
天井から吊り下げられた豪華なシャンデリアも、ふかふかのソファーも、目の前にあるとても美味しそうなチーズケーキも、いつもの咲桜なら飛んで跳ねて喜ぶところだが、今は対面している男のせいで何一つ楽しくない。
「そんな嫌そうな顔、しやんでええやんか。遥々こっちに来たんやで?ちょっとは歓迎してくれてもええんちゃうん?」
ズズズと音を鳴らしながらホットコーヒーを嗜む男、禪院直哉。
その傲慢な言いぶりに咲桜は呆れてしまう。
「歓迎?私、貴方からのお見合い。丁重にお断りしましたよね?……それなのに、貴方から勝手に高専にやって来て…どう言うつもりなんですか?禪院さん」
「どうゆうつもりって、結婚申し込むのに、遥々来たらあかんの?てか聞いてたよりまあまあな顔立ちやな。咲桜ちゃん」
頬杖をつき、一言多い直哉に苛立ちを覚えながらも、咲桜はまっすぐ彼を見つめた。
「お見合い。お断りさせて頂いたのはご存知ですよね?」
「あぁ。知っとるよ」
「お断りした理由もご存知ですか?」
「あぁ。なんやったっけ?恋人がおるんやっけ?」
「そうです」
「ふーん。俺禪院家の当主になる男やで?咲桜ちゃんの恋人は、呪霊に脳弄られたから術式が使える、元は非術師らしいやん」
直哉言うとおりだ。
順平は真人に脳をいじられたことによって呪術を使える様になった身だ。
だからなんだといいたいが、御三家である禪院家にとってみれば見下げる対象なのだ。
いずれ当主になる自分の方が良いと、マウントを取っているのだ。
「しかも、そいつ最初は呪術師に楯突いたんやろ?それって言うたら、元呪詛師やん。咲桜ちゃんはさ。滅んだとされてる慈愛の術式の継承者やで?もっと考えて交友関係選ばな」
以前伊藤に言われた言葉とだぶった。
どうして、地位や名誉のある人は交友関係の事をとやかく言うのか、咲桜には理解できない。