出張②(with吉野順平)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
咲桜は順平の唇に自分の唇を引っ付けた。
それはまるで磁石が引っ付いた様で、中々離れず、初めこそ引っ付いただけだった唇が、次第にお互いの存在を確かめるように口づけを交わした。
順平は、咲桜の腰に腕をまわし、咲桜はそれに答えるように順平の腰に腕をまわした。
順平は咲桜と以外キスをしたことがない。
だから、こういうキスが正しいのか正しくないのか、よくわからない。
でも、咲桜とこうやってキスをすると"気持ちがいい"。
それは咲桜も同じだった。
お互いの唾液が交換された後、二人は漸く唇を離した。
絹の様な透明の糸が名残惜しそうに二人をまだ繋いでいる。
「順平君…」
「…なに?…咲桜」
「お互い、お互いのために生きるのって素敵だね」
「うん。そうだね」
「順平君」
「ん?」
「愛してる」
咲桜はそう言って順平の首筋に頬を擦り寄せた。
甘くて、温かくて、それでいて心地よい。
その言葉を咲桜はよく使う。
咲桜に会う前の順平なら、安売りだと蔑み、跳ね返していただろう。
しかし今ではその言葉を、産まれたての卵を大事に温めるように、両手で優しく包み込める。
順平は、胎児のように身体を丸め、咲桜を包み込み、壊さぬように優しく抱きしめた。
「僕もだよ」
「嬉しい」
咲桜は順平の首筋に顔を埋めながら、心からの笑顔を作った。
二人は愛という暖かな毛布に包まれながら眠った。
おわり