思い出す(with七海建人)
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あの時、咲桜は大切な人を失くす絶望を味わった。
それは波に飲まれて息ができない位苦しくて、心臓を鷲掴みにされ握りつぶされるような痛みがあった。
キスをして神様に祈った時、人間ではない何かが光に包まれ、その形が順平になっていった。
戻っていったと言うのが正しいんだろう。
順平の姿を見た咲桜は、彼の名前を叫んだ。
「順平君!」
呼びかけに応答しないことに動揺し、彼の鼻に手をかざした。
暖かい息が掌に当たって、咲桜の緊張は一気に解けた。
そして彼が裸であることに気付き、そばにあった順平の学生服を上から掛けた。
どうするか考えていると、聞き慣れない声が後方から聞こえ振り向いた。
そこには不思議な形のメガネをかけ、スーツを着た男性と、ピンクの髪の毛をして見慣れない学生服を着た男子が立っていた。
男子は順平を見て順平の名前を呼び、歓喜の声をあげ、咲桜に近づいた。
「来ないで!」
咲桜は涙で濡らした瞳で、男子を睨んだ。
「貴方。さっき順平君と一緒にいた…!…また、また順平君になにかするんでしょ!!近づかないで!!どっかいって!」
劈くような悲鳴に男子は怯んだ。