第14話/創傷
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「アオハルねぇぇ」
突然聞こえた母さんの声で僕らは勢いよく離れた。
声の方を見るとニヤついた母さんが立っていた。
「かっかか母さん!いつからいたの!?」
「えーー?『しゃべると痛い?』ってとこらへんかな?」
もろはじめのほうじゃないか!
ずっと母さんがいたと思うと、途端に恥ずかしくなって体が熱くなる。
けれどそんな僕なんてお構いなしに、母さんは咲桜に話しかけた。
「咲桜ちゃん。もう起きて大丈夫なの?」
【はい。大丈夫です】
「今お話してもいい?」
母さんの、言葉に咲桜コクリとうなずいた。
「さっきお医者さんから色々話があって、傷口はちゃんと縫い合わせたから、後は皮膚が引っ付くのを待つだけだって。明日縫ったところの具合をみて、もしよかったら、その日に、そうじゃなければ、明後日退院できるって。それからぁ…えーっと、咲桜ちゃんのお母さんとお父さん、今海外にいるんだよね?…」
【はい。…帰国は2ヶ月後って言われてました】
「凄く遠いから、すぐには帰国出来なくて、貴女のお母さんから貴女のこと、帰国するまで任されたの。だから困ったことがあったらなんでも言って」
【何から何までありがとうございます】
「それと、退院後はうちで預かることになってるの」
【預かるって?】
「やぁねぇ。ご両親が帰ってくるまでうちにお泊りってことよ」
ニヤニヤ笑っていう母さんに、僕は「え?」と声を上げた。
咲桜が僕の家にお泊まり?
それって、ずっと一緒に入れるってことだよね?
めちゃくちゃ嬉しいんだけど…。