第2話/映画作成
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歯磨きが終わったみたいで、名代さんは、僕のところにきてくれた。
僕は「ここじゃなんだから部室にいっていい?」と了承を得て、名代さんを連れて映画研究会の部室に向かった。
その途中3人の取り巻きを引き連れた一人の男子が名代さんに声をかける。
「おい咲桜どこ行くんだよ」
僕はその男子の事をよくは知らないけど、どこかのお金持ちのボンボンということは知ってる。
「しょーくん。これから映画研究会の部室に行くの」
「なにそれキモ」
「キモくない。私急いでるから」
しょーくんとやらとの会話もそこそこに、「行こう」と名代さんは僕の背中を押してその男達から離れた。
後ろからしよーくんとやらが名代さんを呼び止めているのが小さく聞こえてる。
「いいの?ほっておいて」
「いいよ。あんな人ほっておいて」
映画研究会の部室に入ると名代さんは目をキラキラさせてDVDでいっぱいになった棚をあちこち見て回った。
時折、「こんなのもあるの?!」「すごい!これ見たことない」とか独り言を言ってなんだかおもちゃ屋さんにいる子供みたいだ。
「あ…ごめんね。つい興奮しちゃって…」
僕の視線に気づいたのか、名代さんの目線は僕に向かった。
「で、話って何かな?」
「あのさ…名代さんは…映画好きだよね?」
「え?何何?好きだよ?すごく好き!」
口角をあげて言うその言葉は、僕の事を言っているのかと錯覚させるには十分過ぎて、耳が赤くなっているのがわかった。
僕のことじゃなくて映画のことだとわかっていてもなんだか恥ずかしい。
「どうしたの?」
「いや。なんでもない…本題に入るけど、僕ら映画研究会は、今度映画を作ろうと思ってるんだ」
「え!それってすごいじゃん!どんな映画?やっぱりホラー?」
「まだ題材とか決まってないんだけど…もし、そのよかったら…名代さんにも参加してほしいと…思ってさ」
断られるかな、と思ったけどそんなことは杞憂だったみたいで、名代さんはさっきみたいに目をキラキラさせて僕を見つめる。
「私でいいなら、参加したい!」
放課後部員に挨拶をしてもらっていざなんの映画を作るかみんなで思案した。
ホラーだのアクションだの恋愛だのいろんなのが出たけど、さて誰が台本を作るかというところになった。
僕は作ったことないからなぁ…
面白そうだけど…
みんなが悩んでいると、名代さんが文藝部に話を持ちかけてみてはどうかと言った。
なるほどと、他の二人も納得したので、いざ文藝部に話を名代さんと持ち掛けに行くとすぐにOKが出た。
しかも、共同制作にして公開しようとまで話が膨らんだ。
台本のことはまた明日話そうと言うことで今日の活動は終わった。