第13話/映画公開
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そう言うと、咲桜は「ありがとう」と僕の左隣にたった。
今日で聞くことが最後になるブザー音が教室に鳴り響いて、ざわついていた教室が、幽霊が通ったのかと思うくらい静かになって、周りが真っ暗になった。
ふと、さっきまでなかった、左手の温かで柔らかな触感に、僕はすぐに左手に視線を送ると、プロジェクターから放たれた光に反射して、咲桜の手が僕の左手を掴んでいたのが確認できた。
彼女に目を向けると、僕の方を見ずに、映像が映るスクリーンをじっと見つめている。
耳が少し赤くなってる気がする。
僕は咲桜に握られた左手で、彼女の右手を握り返した。
するとスクリーンを映していた大きな瞳は、僕を映し出す。
咲桜は目をパチパチさせてから眉を下げて微笑んでからまたスクリーンに瞳を戻した。
さっきよりもお互いの肩が当たるくらい距離を詰めて…。