第13話/映画公開
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「あ。うん!大丈夫だよ!ちょっと緊張してるだけ」
「そうなんだ!私も緊張してて…」
嗚呼よかった、私だけかと思ってた。
って安堵する咲桜に、胸がどんと跳ねる。
「緊張するけど、色んな人に観てもらいたいね」
「うん。そうだね!」
ふと、遮光のために真っ黒の布を窓に合わせている部員たちに咲桜が呼ばれた。
「はぁーい!今いくよ!」
咲桜は返事をしてから、僕に向き直って「順平君がいるから絶対成功するよ。大丈夫」とにっこり笑った。
それは僕の緊張をほぐすには十分すぎるくらいで、すぐにでも咲桜に触れたくなった手の衝動を抑えるのが大変だった。
そんな僕の心情も知らずに咲桜は、髪をサラサラと舞わせながら、呼ばれた部員達の元に行って、養生テープで部員が手で押さえているところを丁寧に固定していく。
部員達と何か駄弁っているみたいで、時折目を細めて笑う咲桜に、僕の口角も自然と上がった。
咲桜がいるから、成功する。
根拠とかないけど、楽しそうにしている咲桜を見ていると、そう思わずにはいられなかった。