第10話/水族館デート
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「私じゃないよ。海月だよ…」
「いや…ほんとに、綺麗なんだ」
そう。
幻想的とはこの事を言うんだ。
咲桜は目をパチパチさせてから、視線を海月に戻して「…ありがとう、嬉しいよ」って小さい声で言ったかと思えば、握っていた手を解いて、近くにあった長椅子に腰を降ろして、手招きした。
僕は咲桜の隣に腰を降ろして、少し遠くなった海月の水槽を眺める。
蒼い空を舞うように泳ぐ海月。
ふと、咲桜の腕が僕の腕と絡まった。
片腕から伝わる咲桜の柔らかい触感、それに体温。
僕自身が溶けてしまいそうになる。
周りにいっぱい人がいるはずなのに、二人だけになった気分。
「私ね…海月、すきなんだ」
「う…うん」
「なんでかって言うとね」
「…」
「順平君がくれたハンカチ……そこにね、海月がいて…順平君も海月好きなのかなって…」
「あれは……」
「ん」
「あれは…咲桜が似てたから」
「似てた?」
「うん。咲桜が海月に似てたから」
「え?」
「あ!いや…悪い意味じゃないんだ。海月ってフワフワしてて可愛いし、なんだか幻想的で……咲桜に似てるなぁって思って……だから僕も海月は好きだよ!」
僕が言った言葉を聞いて咲桜はくすくす笑ってる。
「嬉しい!」