第10話/水族館デート
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僕は咲桜の冷えた手を握って、水族館の中へ入ってった。
チケットは待ってる間に僕が2枚買ったんだけど、咲桜は申し訳なさそうにしてた。
こういうのは男子が出すものなんだよ。
咲桜は水族館が好きみたいで、いろんな魚を見ては、目をキラキラさせて周りにいる子供と同じような反応をしてる。
ちょっと面白い。
イルカショーとか、ペンギンの散歩とかを見てまわって、次は海月コーナー。
他のエリアよりも照明が落とされて、水槽にある照明が海月を照らして、よく映えてる。
それは海月という字に掛けたように、海に輝く月のようだ。
「きれーだねぇ」
僕の手をぎゅっと握りながら、海月を見つめる咲桜。
水海月っていう種類みたいだ。
傘の真ん中にクローバみたいな模様があって、フワフワと漂うそれは、他の海月と違って刺されても痛くないらしい。
可愛らしさがある水海月はどことなく咲桜に似ている気がした。
蒼と白のコントラストが、咲桜の真っ黒な瞳に、綺麗に映し出されてる。
水槽の照明で照らされる肌の白さも、海月を映す瞳も全部、掴みどころのない海月の様に
「咲桜綺麗だよ…」
海月を映していた咲桜の瞳が僕を映して、それから彼女は頬を染めて笑った。