第5話/買い出し
夢小説設定
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「ご…ごめんね…順平君…」
「いや。い、いいんだ」
お互い顔を見ずに声を出す。
嗚呼今僕、絶対顔が真っ赤だ。
少しでも僕と距離を取ろうと咲桜はもぞもぞ動く。
そのたびに僕のその…。
なんていうか…。
刺激になる様な行動になってて…。
そう、だから…。
僕はもぞもぞ懸命に動く咲桜の腰に腕をまわして動きを止めた。
驚いた様に見る咲桜の顔は林檎みたいに真っ赤だ。
「動いたら…危ないよ…じっとしてて…」
「う…ん」
咲桜がおとなしくなって満員電車がさっきよりも静かになった。
そのおかげか自分の心臓の音が大きく聞こえる気がする。
呼吸するたびに、咲桜の甘くて心地良い香りが肺いっぱいに満たされて、なんだか、ずっとこのままがいいと思ってしまう。
だから少しだけ、ほんの少しだけ咲桜の腰に回した腕の力を強めた。
降りる駅まであと3駅だ。