最終話/世界一愛を知った僕【HAPPYEND√】
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二人で朝食の準備をして、ダイニングで食事を取る。
もう何度目かの、2人での「いただきます」。
朝食を取りながら他愛のない話をするのが日課である。
最近ではお腹の子の話ばかりだ。
朝食を取り終え、二人は朝食の片付けをし、その後順平は任務に行く準備をした。
「忘れ物なぁい?」
玄関で咲桜は靴を履こうとする順平に靴べらを渡しながら言う。
「ありがとう。大丈夫だよ……今日、咲桜は役所に行くんだよね?」
「うん!」
「ごめんね。一緒に行けなくて」
「うーうん。仕方ないよ。だって高専の人が順平君のことを必要としてるんだから……でも、無理しないでね」
少し暗い顔をしながら、靴べらを受け取る咲桜のおでこに順平はキスをした。
「心配しないで、危険な任務は僕にはまわってこないから…今日だって祓い終わった場所の調査だけだから」
「うん…気をつけてね」
「咲桜も、転んだり…ましてや走っちゃだめだからね。余裕持って家出るんだよ…あっあと、ちゃんと暖かくてして出かけること」
まるで子を心配する親のような言いぶりの順平の体を小突き「もーっ。私は子供じゃありません!」と頬を膨らますお腹に命を宿した咲桜の姿が、学生時代の咲桜と重なり、順平は微笑む。
「なんで笑うのー!」
「ごめんごめん。なんだか可愛くて……」
「もぉー。ほーらー!時間だいじょーぶなの?」
顔を染めながら順平を軽く叩く咲桜。
「あ。そろそろ行かなきゃ…じゃぁ行ってきます」
「うん。行ってらっしゃい」
順平は、咲桜の頭を撫でたあと、大きく膨らんだお腹に手を当て「行ってくるね」と言う。
するとその手に胎動を感じた。
二人して顔を合わせて微笑む。
「今蹴ったよお腹」
「うん。元気に蹴ってた」
「ねぇ…名前、決まりそう?」
「まだ、決めかねてる…けど、大丈夫。ちゃんと考えてるから」
「そっか、楽しみにしてるね」
「楽しみにしてて、じゃぁ二人共、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
順平は、咲桜とお腹の子に見送られ任務にむかった。