第29話/人間の美徳【HAPPYEND√】
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1週間の療養を終えて、僕を待っていたのは罰則の報せだった。
部屋のフカフカのソファーに五条先生と対面して座る。
「病み上がりだけど、順平は、これから呪詛師として活動したことによる罰を受けなきゃいけない」
「はい…どんな罰でも甘んじて受け入れます」
どこを見ているのかわからない五条先生の目があるであろう場所を見つめた。
「ふーん…それってやっぱり咲桜から生を受けたから?」
「…そう…ですね…僕は、ホントは生きていない存在ですが、咲桜のおかけでここに存在しています…。それだけで満足してます。だからどんな罰則も受けます」
「そっか…んで、罰則なんだけどー…はい、これね」
スッとA4の白紙を渡された。
僕は顔を顰めて白紙と五条先生を交互に見る。
え、なにこれ?
ただの紙?
「えっと……これは?」
「この紙いっぱいに、これから呪術師として生きていく上での心構えを書く。それが順平の罰!…あっちなみに提出期限は一週間後ね?」
僕は拍子抜けした。
「え゛?あっ……罰則って…」
もっとおっきなものを想像していた。
例えば小指を切るとか、命で償うとか…。
なのに…。
レポート?
「まぁー。ほんとはさ?命で償うとか…他にもいろんな罰則があげられたんだけどね?咲桜と悠仁がね?」
僕の事を助けたい二人の大きな気持ちに答えた形になった。
二人が必死になって説得している姿が、目に浮かぶ。
俯くと、白紙に涙がボダボダと音を立てて落ちた。