最終話/海月【BADEND√】
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「順平君は、どっちがいいと思う?」
鈴を転がした様な声で眼の前の景色が急に鮮明に写った。
肩を並べて座る僕と咲桜の前には、白い服を着た幸せそうな男女が載ってる本や、ブーケや小道具のカタログの数々、そしてそれをにこやかに僕らに見せる小綺麗な女の人…。
あぁそうだった。
結婚式の打ち合わせだっけ?
「え…あ。どれが?」
「もー。順平君ってば…ブーケの種類どんなのがいい?って聞いたの」
色とりどりのブーケが載ったカタログを手に、ほっぺを膨らます咲桜。
夢の中でもかわいいな。
なんて思いながら「ごめんごめん」とカタログを受け取った。
「私はね?このピンクのブーケと、黄色のと悩んでるんだけど……でもね。このドライフラーのブーケもいいなぁって」
「そうだなぁ。咲桜ならどれも似合うと思うけど、ウエディングドレスにもよるんじゃないかな」
僕の言葉に「それもそうかも!」と大きな目をパチパチさせてカタログから小綺麗な女の人もといい、ウエディングプランナーに目を向けた咲桜。
「では、ブーケはウエディングドレスの試着時に決定するでよろしいですか?」
にこやかに、落ち着いたトーンで紙に何かを書きながらいうプランナーに咲桜がコクリと頷いた。
「次に、参列して頂く人数の確認なんですが…」
「えーっと!順平君のお母さんと、うちの両親でしょう?あと…高専の野薔薇ちゃんにぃ。虎杖君と、伏黒君に…真希さんに、パンダ先輩に…狗巻先輩でしょ。あと夜蛾先生…それから五条先生に、ナナミンと、家入先生に、補助官の伊地知さんと、新田さん……京都校の人も呼んだら多すぎるかな」
「いや。…そんなことないよ。せっかくなんだし、沢山の人に祝ってもらおうよ」
僕がそう言うと咲桜は、太陽の光を浴びる向日葵みたく、ぱっと顔を明るくさせて、プランナーに参列者の人数を教えた。