最終話/海月【BADEND√】
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目が醒めた。
見覚えのある天井に、壁紙、小さい時から使っていた馴染みのある学習机が目に入る。
あれ、ここは…。
僕の部屋?
起き上がって階下にいくと、キッチンからまな板に包丁が当たるリズミカルな音が聴こえ、顔を出すと、そこには母さんがいた。
「あ!起きた?」
料理に集中していた母さんが、僕の方を見る。
「あ…うん…」
「もう少ししたら起こしにいくところだったのよ。今朝ごはん作ってるから、ちゃちゃっと顔洗ってきなさい」
母さんに言われて、僕は洗面台に向かった。
顔を洗ってリビングに戻ると、ダイニングテーブルに、朝食が一人分置かれている。
「朝食。食べちゃって」
キッチンから母さんに言われて、僕は席に着いて朝ごはんを食べ始めた。
匂いも、味もしない。
ここで僕は気づいた。
ああこれは夢なんだ。
だから死んだはずの母さんがいるのか…。
味のしない食パンを囓っていると、母さんも席に着いて朝食を食べ始めた。
朝食を食べながら他愛のない話をする。
それは現実かと間違えるほどリアルだった。
朝食も食べ終わった頃、掛け時計を見た母さんが声を上げた。
「なっ何?!」
「あと30分しかないじゃない!」
「何が?」
「何がって…」
母さんがため息をつく。
「結婚式の打ち合わせでしょ!」
「誰が?」
「あんたが」
「僕が?……誰と?」
「咲桜ちゃんとに決まってるじゃない!」
僕と、咲桜が結婚って………。
あ。
そうか、夢だからか。
「あぁそうだった」
僕はわざらしく思い出したように言うと、母さんが「しっかりしなさいよー!結婚式っていうのはね!女の子の憧れなんだから!」と力説された。