第28話/慈愛の涙【HAPPYEND√】
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私は、とても珍しい血をひいているみたい。
『魂の形』を変え、肉体の形も変えてしまう『無為転変』という術を受けた順平君は、元の人間に戻ることも、息を吹き返す事も本来、ないらしい。
なぜなら、『魂の形』の復元は不可能とされているから。
そう高専医の硝子さんが言っていた。
でも、あの時化け物になった順平君は、人間の姿に戻った。
それは、私が順平君の『魂の形』を知っているからだそうだ。
愛する人の『魂の形』を記憶する、それが私の類まれな能力であり、慈愛の術式だそうだ。
その術式は、私の体液が魂の持ち主に触れることによって作動する。
あの時、化け物になった順平君の唇にキスをした時、私の涙が頬の傷の血と混ざって順平君の唇に触れた時、私のその力が作動した。