第27話/後悔の涙【HAPPYEND√】
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体育館では、なにかの作文の表彰式が行われた。
勿論、伊藤も表彰されてる。
キャーと言う黄色い声に、耳が痛くなる。
みんな伊藤のことが好きな子たちみたい。
外面はいいからモテるんだろうなぁ。
表彰されたとき、こっちを見て手を振ってきたけど、無視をした。
ふと、体育館から見える外の景色に目を向けると、青空に似つかない真っ黒でドロドロした何かが、青空を黒く染め上げていく。
「なんだあれ!」
「え?何が?」
「何もねーじゃん」
「いや。あるよ!」
ざわつく生徒たち。
どうやら黒い何かが見える子と、見えない子がいる見たい。
青空が真っ暗になった時、ざわついていた生徒がバタバタと倒れ始めた。
無事なのは、私と、外村先生、そして伊藤だけみたい。
外村先生は倒れてた生徒を心配している。
そんな時、最近聞いていなかった声。
前まで私の名前を呼んでくれていた声が、先生の名前を呼んで、私は思わずその声の方へ顔を向けた。
そこにはやっぱり、彼がいた。
でも、いつもの彼と違う。
全身黒の服。
彼を取り巻く空気も、どす黒い。
そして、彼の後ろに大っきな海月?
がふわふわと浮いている。
彼は私に気づいたのか、一度私を見て驚いた顔をしたけど、すぐにその視線は伊藤にいった。
彼は伊藤の前に立って「あれを家に置いたのはお前か」と問いただし、海月みたいなのが伊藤の左腕を刺して、殴る蹴るの暴行。
あんなに優しい彼が、人を傷つけている。
私はただそれを眺めていた。