第4話/およばれ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ごめんね。わざわざ…」
「母さんも言ってたろ。夜は女の子だけじゃ危ないから」
「ありがとう」と咲桜はへにゃりと顔をほころばせる。
その顔が凄く可愛くて、肌寒いはずだった体が一気に暖かくなる。
夜道は僕と咲桜以外誰もいない。
二人きり、それがちょっと嬉しい。
他愛のない話をしていると、咲桜の家の前に着いた。
家の門の前で少しだけ立ち話。
「順平君…今日はありがとね?…夕飯とか、DVDとか色々…」
「こちらこそ、すごく楽しかったよ」
「順平君のお母さんの料理すごく美味しかった」
「うん」
まだ何か言いたげな咲桜に僕は「どうしたの?」と声をかけた。
丸い大きな瞳を泳ガセながら唇をモゴモゴと動かして、それから上目遣いで僕を見つめた。
「あのね?」
僕は思わず喉を鳴らす。
「う…うん…」
「今度はうちに遊びにきて?ご飯もご馳走してあげる」
「え…」
僕の反応がいけなかった。
咲桜は両眉を下げて悲しそうな顔をする。
「いや…だった?」
「いや!違う違う!もちろん!ぜひ遊びに行かせてよ!ていうか。またうちにおいでよ!今度はDVD一緒に見よう!」
こんなに早く話したのはいつぶりかな。
言い終わったあと息が上がってた。
それを見た咲桜はクスクス笑う。
「うん、また順平君のお家にもお邪魔させて…それじゃぁまた明日」
「また明日」
「気を付けて帰ってね」
「うん。わかった」