第26話/傷口の悪化【HAPPYEND√】
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「無視すんなよ咲桜」
「話しかけないでもらえますか?」
「敬語って」
クスクス笑いながらいう伊藤に私はギッと睨む。
「な~んでそんな顔すんの?」
伊藤はニタニタと気味悪く笑いながら頬をつつこうと指を伸ばしてきたから、私はさっと距離をとった。
「私に触らないで!あと付きまとわないで」
「つきまとってねーじゃん。なぁ、どうせ暇なんだろ?…俺と遊ぼーよ」
あー。
めんどくさい。
「貴方とは遊ばない」
「なんで?もう吉野とはバイバイしたんだし、いーじゃん」
「……」
「な?いいだろ?あいつ、咲桜にあんなこと言いやがって…まぁあの後たっぷりしめたし、気にすんなよ…」
「うるさい…」
逃げようとしても、とうせんぼしてくる。
「あれ?てかどーした?そのほっぺ」
覗き込んで、触ろうとしてきて、私は手を払った。
「触らないでって言ってるでしょ!」
伊藤はヘラヘラ笑いながら両手をヒラヒラあげる。
「わーかったわかった。怒んなよ。可愛い顔が台無しじゃん」
「もう私に関わらないで」
「関わらねぇからさ、代わりに学校来いよ」
「……」
「な。来いって」
ハイと言うまで、私を家に返す気はないらしい。
右に行けば、彼も右に、左に行けば左に。
私はため息をついて「明日、行くから。そこどいて」といったら、彼は納得してどいてくれた。
走ってその場をあとにすると、後ろから「絶対こいよ!たのしーことあっから」と叫ばれた。
第27話/後悔の涙【HAPPYEND√】へ続く