第25話/声をかけた【BADEND√】
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少し遅れて、荒い息遣いが後ろの方で聞こえたから、振り返ると、肩を大きく上下にさせている彼がいた。
「はぁ…はぁ……やっと……追いついた……」
息を整える彼に、私は恐る恐る尋ねる。
「なんで………追いかけてきたの?」
「……謝り、たかったんだ…咲桜を酷く傷つけてしまったこと」
「謝るって…言われても……」
彼の輪郭が大きくぼやける。
私はまだ彼が好きで、忘れようとも、あの時の暖かい気持ちは忘れられなくて…。
「私は………私は…」
目から雫がボロボロ落ちてきて、アスファルトを黒く染めた。
どうにかそれを止めようと、両手を顔に持ってきた時、人前で抱きついたり、キスをしたりすることを嫌がる彼が…。
私の事を強く抱きしめた。
それは、私が今まで待ち焦がれていたもの────。