第25話/声をかけた【BADEND√】
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まさか、ほんとに会うなんて思ってなかった。
私は、彼に声をかけられても振り向くことなく、映画館を出た。
「咲桜!っ咲桜!」
彼が私の名前を呼ぶ。
人混みの中をかき分けるように、私は商店街の中を走った。
「待って!待ってよ!咲桜っ!」
少し遠くのほうから、時折誰かに謝りながら、彼は私の名前を叫ぶ。
なんで。
なんで、嫌いなのに追いかけてくるの?
私は涙で、視界が見えづらい中走った。
歩道の青信号が点滅してる。
あの歩道を渡れば…。
赤信号になる前に渡れば、車がたくさん通って私を見つけられなくなるはず…。
あれ?
でも、どうして私は、彼から逃げてるの?
彼のことはまだ好きなんでしょう?
だんだんと、走るスピードを落としていく。
青信号の点滅の間隔が短くなり、赤信号になった。
私は、走るのをやめた。