第24話/映画館
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学校を休んでから2週間がたった。
伊藤がよく家にくるようになったけど、いつも居留守を使う。
私は1ミリも彼の顔を見たくないから。
友達が気にかけて連絡をくれたりして、そこで彼も、もうずっと学校を休んでいることを知った。
二人で学校休んで何してるのー仲いいねーなんて言われた。
友達は、私と彼の今の状況を知らないから、そう言われても仕方ないよね。
ずっと家にいても、良くないことばかり考えるから、最近私は街に出るようになった。
普段学校に行ってるから、平日の昼間に街をぶらぶらすると、休日とはまた違った空気が吸える。
街をぶらついていても、彼のことを考えてしまう。
彼と行った食べ物屋さんや、本屋さん、雑貨屋さん……。
自然と彼と行ったお店に脚が向き、気づけば映画館の前に来てた。
上映スケジュールを見ると、ある映画が昨日から公開していたみたい。
それは、いつだったか、彼と公開日に見に行こうね。
と約束していたホラー映画だった。
あの時の私達は、こんなことになるなんて思ってもみなかったなぁ。
なんとなくぼんやり、彼とずっと一緒にいれたらなんてことも考えてた。
私は、無意識にその映画のチケットを買って、座席に座った。
彼が来ていたら…。
なんていう不安と期待で速まる鼓動を感じながら、劇場は暗転した。