第23話/言靈
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「咲桜ちゃん。ゴキブリでも食べなよ」
「何言ってるの?…」
伊藤と言い争っていた咲桜が、佐山に眉を染めて言った。
それを見ていた女子は「面白そー!動画撮らなきゃー」とケラケラ笑う。
やめろ。
咲桜にそんな事をするな。
「やめろ!」
僕は咲桜のところへ行こうとしたけれど、本田と西村に押さえつけられて、ただ見てるだけだった。
「ゴ・キ・ブ・リ。咲桜ちゃんが食べないなら、吉野ちゃんが食べることになるんだよね」
そう言う佐山に、咲桜は間髪入れずに
「いいよ。食べる。私が食べれば…順平君が食べなくて済むんでしょう?なら私が食べる」
と答えた。
「だめだ!食べちゃだめだ!」
止めに入ろうとしても体を押さえつけられて、動けない。
「あとさ。根性焼きもしていい?嫌なら吉野ちゃんにすることになるけど…?」
「する。しなさい。好きなだけすればいい」
僕は佐山をみる咲桜の真っ直ぐな瞳に息ができなくなった。
「私がゴキブリも食べるし、根性焼きもする。だから!順平君にはもう関わらないで!」