第23話/言靈
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体育の時間。
ふと目があった咲桜が、笑って手をふってくれたから、僕も振り返した。
何でも一生懸命にする咲桜が愛おしい。
雷管の音と共に走り出す咲桜は風が通り過ぎるみたいに速かった。
隣にいた秋人に茶化されるまで、ずっと咲桜に見とれていた。
「順平。見つめ過ぎだわ」
「仕方ないだろ」
かわいいんだもん。
「順平は咲桜ちゃん好きすぎでしょ」
「悪かったなっ」
そんな話をしていると僕の番がまわってきた。
遠くの方で友達と話している咲桜がこっちを見てた。
咲桜はガッツポーツをしてから手を振ってくれる。
もうそれだけで僕は幸せな気分になるし、頑張れる。
雷管の音と共に僕は全速力で走った。
僕の人生の中で一番の速さを叩き出した。