第21話/負傷治癒
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
僕は、咲桜からのお誘いで、一緒に映画館に行った。
今日はなんとなくポップコーンを一つ買って鑑賞する。
なんで一つだけかって言うと、もしかしたら、咲桜の手に触れられるかもしれないから。
映画館で咲桜と映画をみるこの時間も僕は好き。
二人で見るから映画が終われば、感想を言い合える。
一人で見ていたときは、そんな事をできなかった。
見終わったらすぐに家に帰るだけ。
咲桜と見ると、ファミレスによってデザートとかを突きながら、あーでもないこーでもないって話す。
その時間も込みで好きなんだ。
今見てる映画は結構グロいし、音の脅かしも多い。
時折僕の左に座ってる咲桜は、ビクッと体を震わせたり、ちょっと怖そうにしてる。
今回の映画、咲桜には刺激が強すぎたかな。
なんて考えながら見てると、肘掛けにおいた左腕から暖かさと咲桜の甘い匂いを感じた。
視線だけを動かすと、咲桜がギューってしてきてた。
やっぱり今日の映画怖すぎた?
僕は右手で彼女の手を取って、左手に持ち替えてからぎゅって握った。
映画はまあまあだった。
恐怖心は煽られるけど、演出において甘い部分が多かった。
咲桜に至っては、後半はほとんど目をつむってたらしい。
でも手を繋いでるときは、見れたらしい。
ちょっと目が赤い咲桜も可愛いなと思ってしまう。
「すんごい怖かったのに、順平君は平気なんだ」
ドリンクバーから持ってきたオレンジジュースを飲みながら、パンケーキをもぐもぐする彼女。
「あれくらいなら平気かな…」
「あれが平気なら順平君は何がだめなの?」
「何が駄目かぁ…特にないかも」
「お化け屋敷は?」
「怖くないかな…だっておばけ役は人間でしょ?」
「そーだけど!じゃぁ心霊スポットは?」
「んーーどうだろ。足場が悪そうで怪我しそうだよね」
「そっちー?」
机に項垂れる咲桜が可愛くて僕はすくすく笑う。