第21話/負傷治癒
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前髪で隠してるところは、見られたくないところなんだ…。
そんなところに触れそうになった私の馬鹿。
「他に怪我がないならよかった…」
「ありがとう。手当してくれて」
「ううん。私こそ……伊藤に絡まれてるとき、側にいなくて、ごめんね」
「いや。あんな所いなくて正解だよ。それに、咲桜にまた何かあったら、僕の心臓がもたない」
大袈裟だなぁー。
なんてクスクス笑ってると順平君の手が私の頬に触れた。
暖かくて、思わず目を細めちゃう。
「咲桜…キスしても…いいかな」
順平君からのお誘いに、私はドキッとした。
だって、あんまり順平君からキスしたいなんて聞かないから。
私は嬉しくて、目を閉じて「ん」と唇を少し尖らせた。
温かくって柔らかい感覚を唇に待っていたのに、それは左首元にきて、それから針で刺されたみたいなチクッとした痛みがやってきた。
「いたっ」
「ごめん…痛かった?でもちゃんとついたよ」
自慢げな順平君。
ついたってなにが?
って顔をしてると、順平君が消毒液とかが置かれたワゴンから鏡を取って私にみせてくれた。
あ。
私の左首元には、真っ赤な跡ができていた。
これって…。
「僕の印…だめだった?」
「ううん。だめじゃないよ…でも、どうして?」
順平君の温かい指先が、私のそこに触れる。
「伊藤に咲桜は僕のだってわからせるために………………ごめん。独占欲強くて引いちゃうよね」
「そんなことないよ!……私は、嬉しいよ…!」
「…よかった」
はにかむ順平君に私も思わず笑顔になっちゃう。
大切にしてくれてるんだなぁ。
私のこと。
まだ順平君と一緒にいたいなぁ。
「順平君は今日何か用事ある?」
「特にないよ?」
「じゃぁこのあと映画とか見に行かない?…順平君が前に見たいって言ってた。ホラー映画、確か今日公開だったよね?」
「え。でもあの映画結構怖いよ?…見れる?」
「私そんなに怖がりじゃないから!」