第19話/鎌倉遠足
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集合の時間になる前に、バスに乗り込んだ。
座る場所は行きと変わらない、咲桜の隣。
点呼が終わってバスが走り出してから数分すると、咲桜はコクリコクリと船を漕ぎだした。
そういえば昨日寝てないって言ってたなぁ。
あんなにはしゃいだからそりゃ眠たいよね。
ゆっくり寝かしてあげようと思っていたら、急に肩が重くなって、膝の上に手を置かれた。
僕は手を握って、それから彼女の頭に顔を擦り寄せる。
「おやすみ。僕の大好きな咲桜」
耳元で本人にも聞かれないくらいの声で小さく言った。
深く呼吸をすると、ふんわりと香るいつもの甘い香りに混じって海の匂いがした。
この世界で一番の幸せ者は僕なのかもしれない───。
そんな事を思いながら僕は瞳を閉じた。
後日、秋人が隠し撮りした『僕と咲桜が顔をひっつけながら眠る写真』を回収する騒動があったのは、咲桜にはナイショ。