呼び方(with宿儺)
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咲桜が医務室で書類や薬品庫の整理をしている時、医務室の扉が乱暴に開き、順平をかついだ悠仁が現れた。
「怪我人だ」
悠仁が近くにあったベッドに順平を放り投げると、ベッドは大きく軋んだ。
咲桜は、乱暴な悠仁に不思議さを感じながらも、急いで傍によった。
そして満身創痍の順平を見てギョッとする。
「すごいキズ!?どうしたらこうなるの?!」
「殴ったらこうなった」
「…殴ったらって…虎杖君どうしちゃったの…?」
いつもの悠仁ならもっと慌てるはずだが、今は他人事のような彼に違和感を覚え、咲桜はよくよく悠仁を見た。
彼の身体には入墨のようなものが浮かび上がっていて、それは悠仁が宿儺に入れ替わっていることをさしている。
目の前にいるのは虎杖悠仁ではないのだ。
「…宿儺さんだったんですね」
「あぁ」
咲桜は順平のキズの具合を見る。
相当強い力で殴られたみたいだ。
謝りもせず、ただ黙って立っているだけの宿儺に咲桜はため息をついた。
「…少しは加減を知ってください」
「小僧の為に俺が配慮しろと?」
「はい…あと彼は"小僧"じゃありません。順平君です」
「小僧は小僧だ」
「虎杖君の事も小僧って呼んでるじゃないですか。どっちがどっちなのかわかんないです」
「…」
不機嫌な顔をする宿儺を放っておき、咲桜は順平に慈愛の術式を使った。
淡い黄色の呪力に包まれた順平は、みるみるうちにキズがふさがっていく。
苦しそうにしていた順平の顔は徐々に穏やかな顔つきなり、規則正しい寝息が聞こえ始めた。
それを見た咲桜は安堵してから、自分より幾分も背が高い宿儺を見上げた。