第4話/およばれ
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部室に来なかったから明日台本を見せようと思ったなんて嘘なんだ。
ホントは咲桜が伊藤って言う奴に連れてかれるところを見てた。
後をついてって何事なければ部室に戻ったけど、嫌がらせを受けてたから止めに入ったっていうのが事実。
でもそんなことは言えない。
だってそれだと、僕が咲桜にストーカーしてたみたいで、嫌われるだろ?
でもこうして河川敷で台本を一緒に読めて気持ちが高ぶる。
しかも指が触れられる距離に咲桜がいる。
風が吹くたび甘い匂いが鼻をくすぐって、台本に集中するのが大変だった。
お互い台本を読み終わって鞄に台本をしまっていると、後ろから僕を呼ぶ母さんの声が聞こえて、振り返った。
「母さん」
そこにはスーパーの袋を持った母さんが立っていた。
スーパーの袋からネギが飛び出だしてる。
ネギ似合わないなぁ。
「順平君のお母さん?」
「そうだよ」
「あれ?順平その子は?」
「同じクラスの子だよ」
「はじめまして。順平君のお母さん。順平君と仲良くさせてもらってる名代咲桜です」
深々と母さんに対してお辞儀をする咲桜を見て、母さんが慌ててお辞儀する。