第3話/台本完成
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髪をドレッサーの前で梳かして、忘れ物がないのか確認して、それから制服を着て「行ってきます」って家族に言って登校する。
今日は文藝部に頼んでいた台本が出来上がる日。
順平君からそれを聞いたとき、きっちり約束の一ヶ月で仕上げてて私驚いちゃった。
放課後、順平君からその台本を見せてもらう予定なの。
早く放課後にならないかな。
授業もちゃんと受けて漸く放課後になって映画研究会の部室に向かう途中で、男の子を3人引き連れたしょーくんに呼び止められた。
「なぁ、咲桜。このあと時間あるだろ?」
「あ、しょーくん…少しだけなら。どーしたの?」
「ちょっと来てくれよ」
連れて行かれたのは体育館の裏。
目の前は私よりずっと背の高いしょーくんと他の男の子に囲まれて逃げ場がない。
ザラザラした体育館の壁が背中にあたって制服がよごれるんじゃないかって心配になる。
「そんなに囲まなくったって私逃げないよ」
困った様に言うとしょーくんはクスクス笑って右手を私の顔のすぐ横についた。
嗚呼これちょっと前に有名になったやつだ。
壁ドンってやつ?
多分他の女の子がやられたら凄く嬉しくなるじゃないかな。
「お前。昨日どこいったの?」
「昨日?何か約束あったっけ?」
「約束なんてしてないけどさ。俺廊下で声かけたよね?なのに、咲桜素っ気なかったなぁ。てか一緒にいたあいつだれよ」
「片目かくしたやつね」
「まじインキャ」
「咲桜ちゃんインキャ菌移っちゃうよ」
男の子4人はゲラゲラ嗤う。
人の事馬鹿にする人、私嫌いなんだよね。
だからしょーくんのこういうところ嫌い。
しょーくんとは幼馴染で親が仲いいから仕方なくそれなりに仲良くしてる。
小さいときは凄く優しくて王子様みたいだったのに、中学に上がってからかな。
しょーくんの嫌なところばかり増えてく。
なんでこんな人がモテるんだろう。
私はため息をついた。