最終話/海月【BADEND√】
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スターチスとカスミソウで彩られた花束を持って、僕は電車を何本か乗り継ぎ、人気のない霊園にやってきた。
霊園は、海が一望できる小高い丘の上にあって、ここから見る景色にはいつも心奪われる。
等間隔に並んだ墓石の間を通って、一つの墓石の前に立ち止まった。
「ただいま、母さん……咲桜」
『吉野家之墓』と書かれたそこに、僕の母さんと咲桜は眠っている。
少し汚れてしまっている墓石を綺麗にして、持っていた花束をお供えした。
「なかなか来れなくてごめんね」
僕はそう言ってから目を瞑り、手を合わせる。
咲桜と母さんがこの世界から去って、今日で3年がたった。