第27話/後悔の涙【HAPPYEND√】
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次の日の朝、朝食を食べ終わった頃にチャイムが鳴って、玄関のドアを開けると制服を着た友達が暗い顔をして立っていた。
「咲桜久しぶり……元気、してた?」
言葉に覇気がない友達。
「うん。どうしたの?」
「学校一緒に行くの……どうかなって…あれ。ほっぺたどうしたの?」
「ああ。これはちょっとね……学校は…」
行かないと言いそうになったけど、友達の様子から私は察した。
伊藤に何か吹き込まれたのね。
「ちょっとまってて…すぐ用意するから」
私はお皿を洗って、歯磨きをして、それから制服に身を包んだ。
久しぶりに袖を通したからなんだか気持ち悪い。
カバンを持って、玄関のドアを開けた。
鍵を締めて、友達と通学路を歩く。
沈黙が続いたとき
「ごめんね…」
友達が、言葉を発した。
「何が?」
「無理に…連れ出して」
「ううん。そんなことないよ……」
「それが…」
「いいよ。言わなくて、わかってるから…」
泣きそうな瞳の彼女と目が合って、彼女が俯く。
「ごめん」
そこからまた友達とは話さずに通学路をただ黙って歩いた。
学校につく前に、友達が私を静止して、手を握る。
「…あのさ」
「なに?」
深刻そうな顔の友達に、私は首をかしげた。
まだ伊藤に何かされてるのかな。
「教室…行ったら、嫌なこと聞くかも…しれないけど、私は咲桜の事、信じてるから」
ぎゅうと友達の手に力がはいる。
「どういうこと?」
「行けば…わかるよ」
そう言って友達と手をつないだまま、下駄箱で靴を履き替え、教室にはいった。