修行
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ゴチッ
「いっつってェーー!!!」
もしそれを"登った"と言えるのであれば
ナルトが進んだ歩数はたったの一歩だった。
どうやら練り上げたチャクラの量が少なすぎたようで、吸着することなくそのまま地面に後頭部を打ち付ける。
それとは逆にサスケは練り上げたチャクラの量が多すぎたよう
ある程度登ったところで木の幹に弾かれた。
サスケは反射的に持っていたクナイで木に傷を打ち込むと
空中で華麗に一回転をした後に、軽やかに着地してみせる。
そしてすぐさま自分が登った位置を見上げると悔しげに唸った。
そして、打ち付けた頭を抱えながら地面を転がるナルトを見遣り、チャクラコントロールの難しさを強く実感した。
「(ま…!ナルトとサスケの差はこんなもんだろ)」
その時
「案外カンタンね!」
頭上から高らかな声が降ってきて
一同はそちらを見遣った。
「サクラちゃん!!」
そこには自慢げにペロリと可愛らしく舌を出し、木の枝に腰掛けているサクラの姿があった。
どうやらサクラは この難易度割高の修行を初っ端からクリアしてしまったようだ。
そんなサクラの笑みをユキノは『かわいい』と純粋に思う。
カカシは満足げに頷きながらいまだ一歩も動いていないユキノを見遣った。
「ほら ユキノもやってみろ!」
ぼんやりとサクラを見ていたユキノは 自分が指示されたことに気づくと それでも慌てる様子は無く、ゆっくりとした動作でチャクラを練り上げた。
そして準備が整え終えた所で 自身から一番身近にあった木の幹に 恐る恐る足を伸ばした。
――その瞬間
バギッ……
―――ドオォン――
「え?」
思わず 我が目を疑うカカシ。
それは彼だけではなく 他のメンバーも同じだった。
なぜなら、ユキノの足が触れた木は そこから瞬時にヒビが入り
かと思えば ポッキリと折れて倒れてしまったからだ。
ゆっくりと上体を倒していく大木は他の木を巻き込みながら、まるで地震でも起こったかのように緩やかに辺りを揺らして地面に伏せる。
恐らくチャクラの練り上げすぎが原因であろが
いくらなんでも こんなふうになるとは思っていなかったらしく
カカシは一筋の冷たい汗を流した。
木を打っ倒した本人はキョトンとしていたが……。
「今一番チャクラのコントロールがうまいのは どうやら女の子のサクラみたいだな…」
とりあえず 今ユキノに突っ込むのはやめておこうと本題に戻るカカシ。
サスケは舌打ちを零す。
「スッゲェー!!
サクラちゃんてば!
さすがオレの見込んだ女!」
ナルトはいましがた起こった出来事から立ち直れず 戸惑いながらも慌ててサクラを褒め讃える。
しかし、サクラが褒めてもらいたかったのはナルトでは無く意中のサスケ。
「(サスケ君に認めてもらいたかったのに…なんでこうなるの いつも!)」
サクラはガックリと肩を落とした。
「いやーー!
チャクラの知識もさることながら"調節""持続力"ともになかなかのもんだ
この分だと…」
ニッコリと笑みを浮かべるカカシ。
「火影に一番近いのはサクラかなァ…誰かさんとは違ってね
それにうちは一族ってのも案外たいしたことないのね」
ナルトとサスケをその気にさせるために煽れば
「うるさいわよ!!
先生ってば!!」
サスケ君にキラワレちゃうじゃない!と怒鳴るサクラ。
ナルトとサスケはお互い見合うと そのまま睨み合った。
「(とはいっても…ナルトとサスケ…こいつら サクラとは比べものにならないチャクラの量を秘めている…
この修行がうまくいけば……これが 大きな財産になる…)」
胸中でひっそりと呟いた後に 木を倒したまま またいつもの様にボンヤリと どこか遠くを見つめているユキノをコッソリと盗み見るカカシ。
とたんに その表情を訝しげに歪めた。
