卒業
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夕刻――
真っ直ぐ家に帰る気にはなれず
何気無く人気の少ない河原に寄り道していた。
いつの間にやら空は赤らみ 日は沈みかけていた。
ユキノはサスケを待たせるわけにはいかない、と 慌てて帰路につく。
ユキノは二年ほど前からサスケと暮らすことになり、それは今も続いている。
そして料理などできないユキノはいつもサスケに任せていた。
それは今日もしかり。
サスケはいつもユキノが帰って来るまで夕飯を食べずに待っているため、急いで帰らねば待たせてしまうことになるのだ。
暫くして
やっと家が見えてきたころ。
家の扉の前に 誰かが立っていることに気がつく。
よく見れば それは先程まで頭に思い描いていた人物。
うちはサスケで
サスケの姿を確認したユキノは更にスピードを上げてサスケの元へと駆け寄った。
「遅い」
つくなり放たれた第一声には 微かな怒気が含まれていた。
表情もどこか不機嫌そうで
『ごめんなさい』
ユキノはそんなサスケに思うよりも早く、言葉を紡いだ。
するとサスケは何も言うことなく背中を向け 家の扉を開ける。
「飯できてるぞ」
『うん』
抑揚無く言うサスケに慌てて頷くと 家の中へと入っていくサスケに、続いて自分も中へと足を踏み入れる。
そこで ハタッとあることに気づいたユキノは靴を脱ぎ終え、リビングに向かう途中だったサスケを呼び止めた。
サスケはピタッと足を止めると半身だけ振り返ってこちらを見遣る。
と、ユキノはおずおずとぎこちなく唇を動かした。
『卒業、おめでとう…』
ずっと言いたかった言葉。
やっと言えた言葉。
その言葉を聞いたサスケは 一度キョトンとした表情を浮かべ
ややあって、フッと小さな笑みを零すと「お前もな」
と呟き、再びリビングへと向かうため歩を進めた。
『うん…』
ユキノはそんな彼の背中に珍しく嬉しそうに、小さな笑みを浮かべると彼の後を追うように 自分もリビングへと向かった。
―どんなに淋しかったとしても
彼さえいてくれれば 全てが満たされる。
今日の夕飯はいつもと比べ少し豪勢だった。
それらをユキノは表情には出さないものの美味しそうに頬張り
そんなユキノを夕飯を作った本人は満足げに見ていた。
